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■ スタートライン 本沢みなみ
408600593X東京ANGEL スタートライン
本沢 みなみ 宏橋 昌水
集英社 2005-06-01

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読んだ人にしかわからない感想文。そしてネタバレあり。

東京ANGELシリーズ最終章。今回は、任務自体にはあまりインパクトがなく、とにかくシリーズが終わるということで、メインキャストが総出演しての、ファンサービスでした。終わっちゃったんだなー。東A。

まあ、あまりにも予想通りのラストでしたが。っていうか、これ以外の結末は、ありえないシリーズでしたよね。尚也は、また走るんだろうという事がずっと暗示されていて、組織を離れられない事もはっきり言われていた。だったらこれしかないでしょー。聖のシステムC入りなんて、もう直感でそれしかないだろ、って感じだし。ただ、「組織」やその統率者の正体に関して、もうちょっと踏み込んだ種明かしが欲しかったところではあります。これだけ続いたシリーズの最終巻としては、ちょっと物足りないかも。

それにしても。わたし、この本をリアルタイムでずっと読んできて、読み始めたときにすでに大人だった。いい年してコバルト文庫にはまっていいのか?って自分につっこんだ記憶があるもの。あとがきによると、25冊・丸10年、だそうです・・・。大人になると時がたつのってはやいよね。ちょっと衝撃。
| は行(その他の作家) | 23:14 | - | - |
■ ゴーディーサンディー 照下土竜
4198620172ゴーディーサンディー
照下 土竜
徳間書店 2005-05-21

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初めて見る名前なのですが、「ひのした・もぐら」さんと読むみたいです。第6回日本SF新人賞を受賞し、この作品でデビュー、22歳だそうです。SFの世界に、また新しい世代のすごい才能が出てきました〜!嬉しいね。

主人公は、警察の爆発物対策班に所属する、心経初。彼はもともと医者志望だったのですが、医大卒業時に誘われて、警察入りします。なぜなら近未来の日本では、生きている人体に内臓に擬態した爆発物を仕込んで送り込む、という、自爆テロが横行しているからです。安全確保のためすべての危険物・危険人物が監視され、物理的な犯罪・テロが起きにくくなった結果、最終手段として人体が武器として用いられているわけです。

心経初の仕事は、その、内臓に擬態した爆発物を除去すること。つまり、「対象」の人物に生きたまま解体手術を施し、爆発物を探し出し撤去すること。爆発の危険が高まるということで多くの場合麻酔を使うこともなく、心経の仕事が成功に終われば、「対象」は死んでしまう。そんな仕事を淡々と、あくまでも機械的に処理しようとする心経ですが…。

同時収録のプレ・ストーリー「仏師」も合わせて、本当に悲しいSFです。「泣かせよう」というあざとさはそんなに目立たなくて、主人公が本当に悲しんでいるので、一緒に悲しくなるような、そんな本でした。

探せばアラはありますが、22歳でこんなSFを書けるって、すごいと思う。最近は若い作家さんが特に純文学あたりにごろごろいますが、彼らの小説は言葉の奔流といった感じで、それはそれで天才的な才能なんだろうけど、私はちょっと引いてしまう。この照下さんも、やたら一人称の感情の吐露が多く、改行が多く、会話文が多く、「ああ、最近の若い作家さんだなあ」とは思うのですが。さすがSFの人といいますか、どこか抑えが効いている気がしました。何かをばっさり切り捨てて、引き算の効果を狙っている小説、って感じ。(あくまでも私が受けた、個人的イメージです。)

とにかく、私は、彼の今後の動向に期待してます。
| は行(その他の作家) | 16:55 | - | - |
● 百万の手 畠中恵
4488017029百万の手
畠中 恵
東京創元社 2004-04-22

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表紙がとても素敵だった、という理由で読んだ一冊。畠中恵さんという人のことは知らなかったし、この本には何の予備知識もなかったんですが、ジャンルはファンタスティック・ミステリーってとこでしょうか。厚めだけど読みやすくて、一気に読めました。

家族を助けようと、燃える家の中に飛び込んでいき、そのまま死んでしまった中学生の正哉。幼馴染の夏貴は、その正哉の魂と、形見となった携帯電話を通じて話ができるようになります。正哉と共に放火事件の犯人を追ううちに、夏貴が知った意外な真相とは・・・。

死んだはずの幽霊が自分を殺した犯人を追う、という設定もありがちだし、魂が携帯に宿るという発想も、最近多いですよね。だから、この本の魅力はそのあたりにあるわけではないと思います。読み応えがあったのは、後半、謎解きが始まってからです。子供向けの本だと思って軽い気持ちで読んでいたら、意外に重いテーマが扱われてきて驚きました。人間は、どこまで神の領域に踏み込む事が許されるのだろうか、などと、色々考えさせられた本でした。

1つ残念だったのは、主人公夏貴が一緒に探偵をしていく相手が、変わっていってしまったこと。夏貴というのはもともと主張の強いキャラではないので、相手役が変わるたびに、作品の雰囲気も変わってきてしまった感じでした。ただでさえストーリー上、前半と後半にかなりの雰囲気上の落差があるので、副主人公まで変わってしまうと、全体としてまとまりのない印象がぬぐえませんでした。

この本に出てきた子供たちのその後の人生が読みたいです。ジャンルがジャンルだし、ミステリーとして綺麗に終わってしまっているので無理だとは思いますけど。
| は行(その他の作家) | 21:13 | - | - |
● ピアノ・サンド 平田俊子
4062121549ピアノ・サンド
平田 俊子
講談社 2003-12

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・ブラック・ジャム
すごく痛々しいストーリーでした。5歳のときに、腕と足に負った火傷の痕に、いまだに捕らえられている、40代の女性が主人公。彼女は、その傷痕のせいで、びっくりするぐらい、まともな社会生活を送る事ができません。普通の人間関係を築くこともできません。そんな彼女に、母親の入院をきっかけに、生活の変化と、いくつかの出会いが訪れます。

読んでいる間中、それはダメだよ、ダメだよって思い続けていました。傷に包帯を巻き続けちゃダメだよ、夏が来るたびに引きこもるなんてダメだよ、とか。そんな人に惹かれちゃダメだよ、とか、そんな考え方したらダメだよ、とか。

そんなに心が弱いままじゃ幸福にはなれないよって、読みながら思い続けました。でも、彼女ほどひどくないとしても、私の心の中にも弱いままで成長していない部分があるから、身につまされます。でも、心って、きたえれば強くなるというものではないんだよね。大人になれば強くなるというわけでもないしね。

ストーリーも、彼女の心情も、理解できない部分もいっぱいあったし、不幸な物語ではあったけど、この本の事は忘れないような気がします。

・ピアノ・サンド
夫の不倫が原因で離婚された女性が、今度は不倫している物語。新聞で「大人の恋愛作法」と紹介されていたので、面白いかな?と思って、読んだのですが、恋愛作法というより不倫作法の本でした。私は、結婚歴も離婚歴も不倫経験もないので、なんか、不幸だなあ、という感想しかもてませんでした。

でも、彼女がどうしてもピアノが欲しい、と思う気持ちは、だいぶわかる気がします。大人になって手に入れる事ができたとしても、もう間に合わない役にも立たないものを、子供の頃の自分に届けてあげたいと思う気持ち。私は楽器が好きだから、余計に共感してしまいました。
| は行(その他の作家) | 21:30 | - | - |
■ 東京ANGEL 黒の狙撃手 本沢みなみ
4086005522黒の狙撃手
本沢 みなみ
集英社 2005-02

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シリーズものだけど、1冊完結なので、感想を。

大好きな東京ANGELも、もう24弾ですかあ。早いですね・・・。冊を重ねるごとに、どんどんどんどん暗くなっているこのシリーズですが、今回は、湊ちゃんの過去が明かされ、さらに暗ーくなっております。亘くんの帰国で、会話が明るい場面があるのが救い・・・。っていうか、そのために亘を帰国させたんじゃ?って感じです。だって、ストーリーには亘が帰ってくる必要性がないんだもの。園子の事があるので余計に、このタイミングにピッタリで亘が帰ってくるのは不自然です。というわけで★1つ減り。M復活の謎は、誰でも気づくだろ!ってことで、★2つ減り。

それにしても湊ちゃんかわいそう。今までの登場人物も、みんなそれぞれに暗い過去の持ち主でしたが、湊ちゃん、ダントツ!一番不幸!聖も尚也も、湊ちゃんに比べたら、全然甘い!

最終巻が近い、と、あとがきに毎回書いてあるような気がします。次は最終巻なのかなあ?あと一冊で、いろんなことに収集がつくとは思えないんだけど・・・。
| は行(その他の作家) | 22:51 | - | - |
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