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■ 145gの孤独 伊岡瞬
145gの孤独145gの孤独
伊岡 瞬

角川書店 2006-06

元プロ野球選手の倉沢は、危険球を投げて、西野という選手の選手生命を奪ってしまいました。その後、内角に投げることに恐怖を感じて左手が震えるようになり、自分も野球をやめざるをえなくなります。

倉沢と西野、そして、西野の妹、晴香の三人で新しく始めた仕事は、便利屋。荷物の片付けや、掃除が主な仕事です。そしてその便利屋で、新しく始めたビジネスが「付き添い屋」。物語が、ハードボイルドの型どおりに始まった、という感じでした。

最初の依頼は、小学生の息子と一緒にサッカー観戦をしてもらいたいという母親の依頼。しかもそれだけで4万円を払う、と言います。しかし、息子のほうはサッカーに興味がない様子で、試合中も勉強しているありさまです。おかしなこの依頼が何度か続いたあと、倉沢は、依頼人の真意を確かめようとしますが・・・

その後も、倉沢のもとには様々な「付き添い屋」の仕事が舞い込みます。無愛想で覇気のない、くだらないジョークとセクハラばかり言う男、倉沢が、実はけっこうお人よしで、弱い人たちを助けていく、という、悪くはないけど、よくあるストーリーです。そうこうしていくうちに、自身も立ち直っていくという、ありがちな再生ストーリーなのかと思いました。ラストは、地元の草野球の試合に倉沢が登場するシーンかなあなんて予想しました。

大筋では、まったくの予想違いというわけではなかったんですけど、本の中盤から雰囲気が変わってきます。そんな爽やかな話でも、単純なハードボイルドでもありませんでした。前半で「ん?」「あれ?」「なんで?」という違和感をちらっとでも感じたら、それを大事に覚えておくと、後半への重要な伏線になっています。

終盤で明らかになる、倉沢のトラウマの真相には、けっこうな「やられた!」感があります。驚きました。

ただ・・・ちょっと、いや、かなり、真相に無理があるような気がします。それに、倉沢の内面はもちろんですが、晴香の内面も、最後の最後までわかりにくいので、読んでいる間は、感情移入しづらい。その分、切ない余韻がけっこう来るんですけどね・・・。

書き方次第で、この小説、もっと完成度が上がった気がするので、ちょっともったいなかったかな〜。でも、この作家さんの本は、もう少し読んでみたいと思います。(この本が、わたしの初伊岡本でした。)
| あ行(その他の作家) | 16:23 | - | - |
■ ぼくとアナン 梓河人
ぼくとアナンぼくとアナン
梓 河人

角川書店 2001-12

「アナン」を梓さんが子供のために書きなおしたというこの本。図書館では、大人向けの棚に並べられていて、ちょっとかわいそうでした。

いくつか省かれているエピソードや、追加されているエピソーどはあるものの、基本的には「アナン」とストーリーは同じです。一番違うのは、語り手が、猫のバケツであるということでしょうか。それに「アナン」よりメッセージが、わかりやすく伝わってきます。

わたしはアナンの作るタイルアートの描写がすごく好きだったので、この本ではその部分が、やはり小さくまとまってしまっているので、大人向け「アナン」のほうが好きです。でも「ぼくとアナン」のほうが、ヒューマンドラマとしては、温かく、切なく、感動的でした。

表紙がかわいい。子供のうなじって、いとしいよね。
| あ行(その他の作家) | 19:12 | - | - |
● アナン 飯田譲治 梓河人
アナン〈上〉アナン〈上〉
飯田 譲治 梓 河人

角川書店 2000-02

アナン〈下〉アナン〈下〉
飯田 譲治 梓 河人

角川書店 2000-02

帯の文句、スピリチュアル・ファンタジーってなに?そんなジャンル、初めて聞いた。あんまり怪しげだったら、途中で読むのをやめよう、分厚いし。そう思って読み始めた1冊。

ザッツ・エンターテイメント!って感じでした。とにかく面白かったですね。長い本でしたが最後まで1度も飽きませんでした。

記憶喪失のホームレスである原田流は、「どん底」の一歩手前で、ただ死を待つだけの日々を送っていました。しかしある日ひょんなことから、捨てられた赤ん坊を拾ってしまいます。ダンボールハウスに住み、ゴミを拾って必死でその赤ん坊を育てていくうちに、流の人生は、大きく変わります。アナンと名づけられたその赤ん坊には、人の心を開かせる、不思議な魅力がありました。アナンは瞬く間にホームレスたちのアイドルになります。アナンには、芸術的な才能があることもわかり、何人もの味方を得て、モザイクアーチストとして成長していきます。流とアナンの14年間が、この本には描かれています。

登場人物も、エピソードも多く、扱われている期間も長い。色んな読み方が出来る本だと思います。流たち、ホームレスの生活や、心情は、リアルに描かれていて読み応えがありました。アナンの作るヴェネチアガラスのモザイクアートの描写はとにかく美しく、迫力があって、一度でいいから見てみたい、と、思ってしまいました。流とアナン、それぞれの周囲の恋愛部分も面白いし、宝探しの冒険のエピソードもあれば、変質者と戦ったり、政治家の賄賂事件が絡んできたりもする。とにかく盛りだくさんの1冊で、よく、まとめあげたなあと、そこに感心しました。

わたしはやはり、一番わかりやすいところで、血のつながりはなくても、心と心が強く結ばれている父子の姿に胸を打たれました。

個人的な好みとしては・・・。宇宙の力がどうたらこうたらという部分は、あんまりいらなかったような気がします。心の窓は、アナンの性質、あるいは「特殊能力」程度にとどめておいてくれたほうが、読みやすかったなあ。青い玉とか、進化した人類とか、ちょっと邪魔でした。スピリチュアル要素が中途半端な気がしました。

でも、間違いなく、一流のエンターテイメント作品。遅くなりましたが、読んでよかったです。

次は「盗作」を読もうかな。
| あ行(その他の作家) | 21:09 | - | - |
▲ 最後の記憶 綾辻行人
最後の記憶最後の記憶
綾辻 行人

角川書店 2006-02

4年前に、綾辻行人、七年ぶりの長編小説ということで、過剰な期待を背負わされて出版された本です。いまさら読みました。

綾辻さんはそもそも、新本格ブームのリーダー格で、ミステリィの人だ、というイメージが私にはあります。近年はとにかく作品が少ないので、比較的最近のホラーが目立つけれど、私にとっては、やっぱり綾辻さんは「ホラーっぽい雰囲気のミステリィを書く」作家さんです。

私は、無理やりジャンル分けするのって好きじゃないし、くだらないと思ってるし、読者としてもとらわれたくないと思っています。だから、この作品が、ホラーなのかミステリィなのかについては、どうでもいいです。それに新書版あとがきでは、綾辻さんご本人がこの本のジャンルを定義しておられるので、その通りなんだと思います。

でも、SF、ホラー、ファンタジーなど、その本の中だけの「世界のルール」がある作品では、そのルールが読者にわかるようにしておくというのは親切なことなんだなあ、と、この本を読んで感じました。

この本は、半分以上ページを読みすすめてもまだ、ミステリィなのか、ホラーなのか、その両方なのか、あるいはどちらでもないのか、はっきりしません。前半は主人公が、母親が進行性の特殊な痴呆症にかかってしまったことと、それが遺伝するかもしれないということで苦しむ様子がひたすら描写されます。彼の過去と現在の恋愛についても多くのページがさかれていて、かなり現実的。多少、ホラーのにおいはするものの、「これはホラーですよ、非現実の世界ですよ。」という読者に対する宣言はありません。

でも、綾辻作品だし・・・、このまま終るわけないし・・・。

ミステリィとして読もうとすると、謎が何なのかよくわからないし、ホラーとして読もうとしても、何を恐がっていいのかはっきりとはわからない。ホラーっぽい恐怖を生んでいるのは、主人公の母親の「閃光とバッタの音」という恐怖の記憶なのですが、主人公が恐れているのは、母親の病気が自分に遺伝しているかもしれない、ということです。遺伝病について悩む事がメインの小説だとしたらこの本は、ミステリィでもホラーでもない、普通の文芸小説ということになります。

「世界のルール」がはっきり読者に提示されないまま話が進んだので、油断が出来ず、どう読んでいいのかわからず、私は物語の世界に入り込めませんでした。結局この本はホラーなのですが、ホラーっぽいディティールにも、まったく浸れなくて恐がることが出来なくて残念でした。綾辻さんのホラー小説での、グロテスクなはずのものを絵画的に描写し、美しく魅せる独特の文章も、今回は、輝いていないように感じました。

やっと「世界のルール」がわかった後の終盤は、それなりに楽しめたので、前半の冗長さが実に残念でした。4年も読まないでほうっておいたくせに、私も、過剰な期待をもって、この本を読んでしまったのかもしれません。
| あ行(その他の作家) | 20:30 | - | - |
■ ノアの徴 新井政彦
ノアの徴ノアの徴
新井 政彦

光文社 2006-03-23

変態の心理学者が、自分の性犯罪を分析する、という形式ですすめられるクライムノベル。倒叙式のミステリーというよりは、心理サスペンスとして読んだほうがいいと思います。なかなか、面白くて、恐ろしい本でした。

主人公は、心理学者の立原健人。大学で助手をしています。彼は、まあ詳しくは描きませんが色んな意味で変態で、自分がカウンセラーとして知り合った多重人格の少年を利用して、性犯罪を繰り返します。表面的には、性格もいいし、将来有望なイケメンですが、なかなか鬼畜なやつなのです。

彼がそんな人間になった、そのきっかけというのが、実に「普通」です。別に、子供のころ虐待を受けたとか、事件に巻き込まれたとか、そういう事は全然ないんです。単なる少年時代の甘酸っぱい思い出として、似たようなものを心にしまっている人はたくさんいるんじゃないのかなあ。でも、それが彼を狂気にかりたてます。そのあたりは、ちょっとリアルで恐かったです。人は誰でも、心の中に、狂気の種を抱え込んで生きているのかもしれません。

立原の妻、木綿子は、大学教授という高い地位にあり、自信家で、女王様な性格。おおざっぱに言ってしまえば本来の立原の性的指向はロリコンなので、それとは正反対の人間です。木綿子のほうはもちろん、立原を愛していましたし、最後まで彼を信じようとして、で、結局、裏切られます。それが明らかになる、最後の会話が切なかった!
「最後にひとつだけ聞きたいの。これだけは本当のことを言って。」
私は黙って頷く。
「どうして私と結婚したの?」
「行動療法だ。」
木綿子は、しばらく私を見つめていたが、やがて何度も頷く。
このシーンにはまだまだ続きはありますが、そこはネタバレできない物語のクライマックスなので、書かないでおきましょう。

心理学や精神医学を勉強したことがない人には、馴染みのない言葉だと思うので説明しますが、「行動療法」というのはものすごく簡略化して言うと、患者が病的に恐怖や不安や嫌悪を感じる、どうしても避けたいものに、少しずつわざと近づいていく(イメージトレーニングなども含めて)ことで、社会生活に支障がない程度までその病的な感情を弱める、あるいは病的な行動をとらない程度に抑制できるようになろう、という療法です。愛する人との結婚だと思っていたものを、その相手から「行動療法」だと言われた、木綿子さんには、もうめいいっぱい同情しました。女として、こんなに辛いことは、なかなかないでしょうね。

タイトル「ノアの徴」とも深い関係のある、死体に捺された焼印の謎の部分が、もうちょっと大きな扱いでも良かったかなって思います。
| あ行(その他の作家) | 10:53 | - | - |
■ 25時のイヴたち 明野照葉
25時のイヴたち25時のイヴたち
明野 照葉

実業之日本社 2006-03

プロローグでは、1977年に、2人の女子高生が心中しようとした事件が描かれます。この事件が、どのように関わってくるのか、それを気にかけながら、読者はこの本を読み進めることになります。

主人公は、1つの感覚の喪失から、孤独に追い詰められ、壊れかけている2人の女性。

友人と4人で立ちあげた会社で、取締役を務めるキャリアウーマン、堀川理沙、37歳。彼女はストレスから味覚障害を起こし、味をまったく感じられなくなりました。しかし、飲食店の取材をし、記事を書かなければならないという仕事がら、仲間たちにもそのことを言えずにいます。

出産以来不感症になり、夫の前で演技を続ける専業主婦、飯野真梨枝、39歳。10年間も何も気がつかない夫に対して、また、自分から喜びを奪った娘に対して、複雑な思いを抱きながら暮しています。彼女もまた、悩みを誰にも打ち明けられず、追い詰められています。

この2人が、WEB上の女性限定の隠しサイト、FM−ペンタゴンで出会います。そこには、やはり現代社会で追い詰められている女性たちが集まり、悩みを打ち明けあっていました。理沙と真梨枝はそこで瞬く間に意気投合し、ネットの外でもつきあうようになり、「親友」と呼べるような関係になります。

そして2人は、2つの事を行って、自分たちのストレス解消、あるいは世の中に対する復讐をしようと決意します。1つは、FM−ペンタゴンという隠しサイトを運営している謎の集団の、正体と目的を暴くこと。もう1つは、身近なところで嫌いな人に「嫌がらせ」を行うこと。

この「嫌がらせ」が、あまりにみみっちくて、痛いんですよね。いかにも欲求不満で自分を可哀想だと思っている女のやりそうな、みみっちさで・・・。幸せそうな会社の同僚のPCの、漢字変換順位を入れ替えて作業効率を落とす、とか。同僚が旅行のために予約していたホテルを、勝手にキャンセルしてしまう、とか。弟の婚約者の周りを興信所にわざと目立つように調べさせ、両親と彼女の間が上手くいかなくなるように仕向ける、とか。

2人が、FM−ペンタゴンの真相に近づくにつれ、このみみっちい嫌がらせが、逆に彼女たちを追い詰めはじめます。理沙の味覚障害が直ったことで、2人の友情にも変化が訪れます。謎のアングラサイト、FM−ペンタゴンの正体は?そして、2人の女性の未来は?

ここからの波乱万丈の展開、心理劇そしてサスペンスとしての最大の山場には、あまりページが割かれていません。それでも、短い言葉から想像させられる分だけで、背筋がぞっとして、ひや〜っする。恐いです。この部分をじっくり丁寧に描かれたりしたら、読むに耐えないほど嫌な本になったんだろうなあ、と、思います。上手い!逆に、そこに至るまでの2人の女性のエゴや、嫉妬、恨み、など、暗く醜い側面は、じっくり丁寧に描かれています。でもそれも、露悪的に描きすぎて、読んでいて辛い・・・というほどではないので、サスペンスとしてのストーリー展開の面白さを邪魔していません。上手い!

残念だった部分も、ちらほらとはあります。特に、謳歌さんという人について、あまりに語られなかったことは、消化不良な感じです。プロローグで謳歌さんが登場した時、「この人、脇キャラだよね?違うのかな?それにしては大層な名前・・・。」と、思い、ずっと気にしながら読み進めたのですが、全然出てこなくって・・・。最後まで読んで、「え?そうなん?それならそうと、そういう扱いをずっとしてあげようよ、作者!」と、思いました。

でも、最終的には、面白い本だった、という印象が残りました。帯には「インターネット社会の闇をえぐる」と書かれていましたが、それにしては浅いし弱い。どちらかというと、女性心理の闇をえぐった本でした。
| あ行(その他の作家) | 13:39 | - | - |
■ いつもの朝に 今邑彩
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いつもの朝に
今邑 彩
集英社 2006-03

by G-Tools , 2006/06/04





顔のない少年の絵を描き続ける、画家の母。容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能で人気者の兄、桐人。そして、何をやらせても落ちこぼれで、ニキビづらでチビの弟、優太。兄弟がまだ幼い頃に、学者だった父は、事故で亡くなっています。

ある日優太は、子供のころから大切にしていたぬいぐるみの中に、父親からのメッセージを見つけます。「私の真実の姿が知りたければ、福田ヨシと言う人物を尋ねろ」。その言葉どおりに、父親の真の姿を探し始めた優太は、自分たちの家族の秘密を少しずつ知ることになります。優太の、そして桐人の父親の、真実の姿とは?母の絵の中の顔のない少年は誰?母の少女時代におこった悲劇とは?

今邑さんにしてはホラー色が少なく、ミステリー色が濃く、メッセージ性とキリスト教色の強い真面目な本でした。途中でどんでん返しがあったりもして、飽きずに読めました。親子の絆にも、兄弟の絆にも感動しました。テーマもストーリーも暗いんだけど、その中では、最大限にハッピーエンドだと思います。読後感は悪くありませんでした。力作です。

ただ、全体的に、淡々としすぎたかなあ。ストーリー的には、もっとどどっと感動が押し寄せてくるような演出ができなくもないんじゃないかと思うんですけど。お涙頂戴にならなかったことは良かったんだけど、なんとなく物足りないような・・・読者ってワガママなものですよね・・・。

個人的には、作中の「キリスト教」や「聖書」の扱いが、単なる雰囲気作りとして、安っぽく利用されているようなのが、いかにも日本人的で不満が残ります。かといって、「宗教本」になってしまったら、それはそれで読みたくないので・・・つくづく、読者ってワガママだわ・・・。

今邑さん久々の新刊。バセドー病を患っていたとのこと。あれって良い状態にはなっても、完治は難しい、長く付き合っていかなければならない病気ですよね。これからも、体調と相談しつつ、面白い新作を発表して欲しいものです。
 
| あ行(その他の作家) | 22:54 | - | - |
■ 神はサイコロを振らない 大石英司
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神はサイコロを振らない
大石 英司
中央公論新社 2004-12

by G-Tools , 2006/05/01




かつて忽然と消息を絶った旅客機が、今、還ってきた。しかし68名の乗員乗客にとって、時計の針は10年前を指したまま。歳月を超えて実現した奇跡の再会、そして旅立ちの物語。

「BOOK」データベースより
連続ドラマを見たあとで再読しました。でも初読の時には、そんなに印象が強くありませんでした。

ドラマを見たのは、ピアニストの役をやった成海璃子ちゃんの大ファンだから。原作ではピアノではなく、チェリストでした。個人的には、ドラマでもチェロを弾いてくれた方が嬉しかったんだけど、どうしてピアノに変わっちゃったのかな?。璃子ちゃんってチェロが似合いそうだから、ちょっと残念。まあ、チェロは弾けるように見せるのも練習がいるしね。大きな楽器だからあれを抱えていると、どうしても、フットワークが重くなるし。連ドラにするには、ピアノのほうが適していたってことかな。

そのほかは、ドラマがほぼ原作に忠実なストーリーだったので、ドラマにも小説にも、特に不満はありませんでした。ドラマでは感動したし(最終回泣けた!)、小説は小説でやっぱり面白かったです。群集劇で、登場人物がすごく多く、それぞれの行動が分散していて、それが並行して描写されるので、人間関係をつかむだけでもけっこう集中力がいります。ドラマで得た視覚的イメージに、ずいぶん助けられながら読みました。ドラマを先に見ておいてよかったな、と思う、珍しい作品でした。
| あ行(その他の作家) | 00:01 | - | - |
■ 最終兵器彼女 江良至
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最終兵器彼女
江良 至 高橋 しん
小学館 2006-01

by G-Tools , 2006/04/16





あの・・・。あれ?

普通に、小説として、良かったんですけど。

原作マンガは何年も前に読みました。ノベライズなので削られた部分もあるし、短縮された分薄くなってしまったキャラもいます。だから、原作ファンからは不平が出るのかもしれません。私は、特に原作に思い入れはないし、細部はすでに記憶にありません。

ノベライズに偏見のある私は、期待しないで読んだんですけど、だからかなあ。ちゃんといい本になっていました。ライトノベルの純愛小説としては、かなりのレベルだと思います。だって泣けましたよ・・・切ない!しかも、このなんとも言えない読後感は・・・ひきずるなあ。

原作のファンではなく、映画も知らない人が、普通に読んでも、いい本だと思う。

微熱があったからかなあ。雨もふってたしなあ。(・・・失礼。)
| あ行(その他の作家) | 14:31 | - | - |
■ 女王様と私 歌野晶午
4048736280女王様と私
歌野 晶午
角川書店 2005-08-31

by G-Tools

真藤数馬44才。ロリコン、オタク、パラサイト。ほぼひきこもり。「妹」の絵夢と、2人だけの妄想の世界で生きています。この「妹」、実はフィギュアなのですが、彼は「妹」の魂がそれに宿っていると本気で信じているので、「妹」を人形だと言われると怒ります。

そんな数馬が、来未ちゃんという美少女(=女王様)と出会い、社会との接点を見つけ、ひきこもり卒業への足がかりをつかむのですが・・・

いやー、ネタバレしないでストーリーの感想を書くのは、難しいです。とにかく、私はすっかり騙されました。だーっ!もう!やられた!って感じです。

全然本の内容とは関係ありませんが、この本を読む前に、テレビで若き日の尾崎豊の映像を見たのですが、太ってて、ロン毛で、外見はまさにオタク。びっくりしました。若き日のホリエモンのようでした。

enaさんの表紙イラストがかわいい。
| あ行(その他の作家) | 09:49 | - | - |
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