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■ クジラの彼 有川浩
クジラの彼クジラの彼
有川 浩

角川書店 2007-02

再読。初読の時は、なんか、他の作品との繋がりが楽しかったりしたんだけど…今回は、色々と記憶があいまいになっていたので、純粋にこの短編集を楽しめました。いや〜甘いねえ(照)

○ クジラの彼
△ ロールアウト
□ 国防レンアイ
○ 有能な彼女
□ 脱柵エレジー
○ ファイターパイロットの君
| あ行(有川浩) | 21:55 | - | - |
■ うたうひと 小路幸也
うたうひとうたうひと
小路 幸也

祥伝社 2008-07-23

音楽業界を舞台にした短編集。いわゆる、「ちょっといい話」。というより「すごくいい話」ばっかり。プロの音楽家の厳しい世界を舞台にしているのに、出てくる人がみんないい人で、まるで童話のような、おとぎ話のような。心が洗われます。

□ クラプトンの涙
○ 左側のボーカリスト
○ 唇に愛を
□ バラードを
○ 笑うライオン
□ その夜に歌う
△ 明日を笑え
これ、ドリフだよねえ。ってことは、これ以外の作品にも、モデルがあったりするのかしら?
| さ行(小路幸也) | 21:51 | - | - |
▲ カフェ・コッペリア 菅浩江
カフェ・コッペリアカフェ・コッペリア
菅 浩江

早川書房 2008-11
人間とAIの混合スタッフが、おいしい珈琲とともに恋愛相談に乗ってくれるカフェ・コッペリア。客のひとりが恋してしまったのは果たしてAIだったのか?―理想の恋に惑う若者たちを描いた表題作、アロマペットを手に入れたOLのせつない日常「リラランラビラン」、最先端美容室のヘアケア技術が招いた意外な顛末「エクステ効果」ほか、すこし未来のささやかで切実な人間模様をつづる七篇。『永遠の森 博物館惑星』『五人姉妹』につづく最新作品集。
△ カフェ・コッペリア
○ モモコの日記
○ リラランラビラン
□ エクステ効果
□ 言葉のない海
△ 笑い袋
△ 千鳥の道行

「五人姉妹」「永遠の森」が良すぎたので、それ以降、菅浩江さんに対する期待値が、無駄に高くなってしまっていけません。切なく温かい、素敵な短編集だったのに、つい、「永遠の森」に比べるとイマイチ…、と、評価が低くなってしまいました。

でも、いい本だったんですよ。装丁が綺麗で、とても好きだしね。
| さ行(菅浩江) | 21:44 | - | - |
▲ 彼女の知らない彼女 里見蘭
彼女の知らない彼女彼女の知らない彼女
里見 蘭

新潮社 2008-11
パラレルワールドからやってきた男に、「君は、すごいんだ」って言われた。私には、気付いていない可能性があるんだってさ。金メダルが狙えるくらいの―だから、走ってくれないかって。「私」の影武者として、あっちの世界で。信じてみよう、この人の言葉を。素人だけど、走ってみる。42.195km。2016年、東京オリンピックを目指して。本気を出しもせずに、生きているつもりでいるのはもうやめた。並行世界の「私」のために、私自身のために―。第20回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作。
これが処女作なんですねー。それにしては、という言い方は失礼かもしれませんが、確かに面白い小説でした。もともと私はパラレルワールドものは好きなので、設定だけでテンションアップしましたし、トップアスリート選手の日常生活という、未知の世界が描かれていた事も、興味深く読むことができました。

ただ、色々と、惜しいなあ、と、思うところはありました。一番残念だったのは、村上と夏子の心の交流に、もうちょっと踏み込んでおいてくれたら、どんなに感動的なラストだっただろうに!という点です。村上には夏希がいて、夏子は4ヶ月で元の世界に帰ってしまう人だけど、それでもその4ヶ月の間に、2人は強い絆を作ったんだと思うのです。だからこそ、あのラストシーンがある。それがちょっと、伝わりづらかったな。あと、夏子が元の世界で女優を目指すというのも…うーん…。杏樹を羨ましい、戦ってみたい、と思っていた自分に気がついたからって、同じ世界を志すなんてあまりに安易。

でも、次作に期待して、楽しみにしています。
| さ行(その他の作家) | 12:28 | - | - |
■ ガーディアン 石持浅海
ガーディアン (カッパ・ノベルス)ガーディアン (カッパ・ノベルス)
石持浅海

光文社 2008-08-21
「勅使河原冴の章」

テッシーこと勅使河原冴には、ガーディアンがついていて、子供のころから彼女を守っていてくれます。彼女の身に危険がせまると盾となって危険を跳ね返し、悪意のある攻撃があればそれを防いで、何割か増しで仕返しをする。そんな存在です。テッシーは、幼いころに亡くなった父親が彼女を守ってくれているのだと信じています。

そんな彼女の能力が、職場の仲間たちに知られるようになった時、事件が起こります。同僚の1人が駅の階段から落ちて亡くなったのです。その現場に居合わせたテッシーは、その時、ガーディアンの力が働いた事に気がつきました。彼の死は、警察によって事故として片づけられましたが、テッシーには納得できません。彼が、ガーディアンによって殺されたのだとしたら、彼はテッシーを殺そうとした事になります。しかし、テッシーには彼に殺されるような理由が思い当たらないのです。彼の死は、本当に事故だったのか、それともガーディアンによって殺されたのか、それとも自殺か。

なかなか面白く読めました。主人公のテッシーが、ガーディアンに守られているという特殊能力はあるものの、ごく普通のいい子すぎないいい子で、親近感の持てるヒロインだったので、読みやすかったです。それに、探偵役となる栗原という人物が、とっても善良で誠実で人間愛にあふれる魅力的な人でねー。ほかの登場人物にも、悪い人っていうのはいなくて、みんないい人。恐い話になりそうなホラー&ミステリーを、ほわーんとした温かい物語に仕上げてくれていました。

まあ、途中で、彼には今自殺する理由が無い!と、その線が完全否定されていたのに、結論はごにょごにょ、という点が、若干納得できませんでしたが…。うん、全体的に、楽しく読めました。

「栗原円の章」

冴と栗原の娘、円の物語。冴の元をさったガーディアンは孫娘にあたる円を守っています。そして、その守り方は、ますます過保護に、ますます過激になっています。中学生になった円は、友人と共に入った郵便局で、銀行強盗の一団に遭遇しました。円は、そしてガーディアンは、どう動くのか?

冴の章では、ガーディアンは結局誰も殺さなかったし、信頼できる男に娘が出会ったらそっと離れていった。一応は、父性愛の物語として温かく終わっていました。でも、円の章は、ガーディアンがついていたことで、たくさんの人が死んでしまう陰惨な物語です。円という主人公も、気味の悪いほど良く出来た子で、好感をもてない。…この物語は…どこをどう楽しんでいいのか…。

栗原円の章を無しにするか、例えば大人になった円の物語か、円の娘の物語か、何かもう1つ物語を追加して、後味よく終わってくれればよかったなあと思います。
| あ行(石持浅海) | 21:40 | - | - |
■ グラニテ 永井するみ
グラニテグラニテ
永井 するみ

集英社 2008-07

愛しているから許さない。母と娘の物語。

万里はカフェのオーナー。夫に先立たれ、17歳の娘唯香と暮らしている。年下の恋人・凌駕との関係も順調だったが、唯香と凌駕が出会ったことで、歯車が狂い始める…母親と娘との三角関係を描く長編。
帯や紹介文を見て想像したほど、ドロドロとしていなくて良かったです。これは確かに、母と娘が1人の男性を巡って争う物語で、女の争いと、その心理描写に多くのページが割かれているけれど、そちらがメインではなく、本当は、親離れ子離れの物語でした。ほとんどの人が経験するその瞬間が、彼女たちにとっては、こんな風にドラマチックに訪れた、という物語でした。だから、読み終えてみると、意外と爽やか。自立した女性同士になった2人が、温かい関係を1から築いていってくれる事を願ってやみません。今すぐには無理でも、唯香がもう少し大人になったら、健全な意味で仲の良い母娘になれるのではないでしょうか。

…そうじゃなかったら万里さんが可愛そう過ぎるしね。
| な行(永井するみ) | 12:27 | - | - |
▲ マルグリートの輪舞曲 芽田砂胡
マルグリートの輪舞曲―クラッシュ・ブレイズ (C・NOVELSファンタジア)マルグリートの輪舞曲―クラッシュ・ブレイズ (C・NOVELSファンタジア)
茅田 砂胡

中央公論新社 2008-07

フットボール部のキアランがデートに誘った金髪美女は? ジンジャーが芝居に誘った「友人」とは? ジャスミンがあっさり誘拐された? ストーリーが絡み合う三話構成で送る中篇集。
| か行(茅田砂胡) | 01:16 | - | - |
■ ラブコメ今昔 有川浩
ラブコメ今昔ラブコメ今昔
有川 浩

角川グループパブリッシング 2008-07-01

自衛官の恋愛をテーマにした、ベタ甘短編集。たまにはこういうのもいいよね♪自衛官についての基本的な知識が、私には全くないので、純粋にラブストーリーを追って楽しむことができました。みんなピュアな恋愛ばかりで、退屈になりそうな本なのに、自衛官という設定がさまざまな味付けをしてくれていて、最後まで飽きずに読めました。あとがきにあるような取材の成果なのか、愛すべきキャラクターたちの魅力も引っ張ってくれました。ベッタベタではありますが、いい本でした。

たまに読むラブストーリーなら、ドロドロしたものや、ウジウジしたものより、こういう単純明快でストレートなものがいいかもしれないなあ。この年になると。
| あ行(有川浩) | 12:13 | - | - |
▲ 金色の野辺に唄う あさのあつこ
金色の野辺に唄う金色の野辺に唄う
あさの あつこ

小学館 2008-05-31

山陰の静かな山あいの町で、九十を超えた老女・松恵が息をひきとろうとしていた。看取るのは、松恵の曾孫で絵心を持つ中学生・東真、松恵の孫に嫁いだ元OL・美代子、近所の花屋店員・史明、松恵の娘で稀な美貌を授かり持った奈緒子。四人ともかつて松恵に受け止められ、救われた過去があった―。屈託や業を抱えながらも、誰かと繋がり共に生き抜いていくことの喜びを、晩秋の美しい風景の中に力強く描き出した連作短編集。 (帯より)
しみじみとした、いい本でした。

松恵のように、自分自身も深く傷つき暗い思いを抱えながらも、家族の1人1人を愛し、温かく受け止め、見知らぬ人にも親切にし、そうやって生き抜いて、静かに死んでいけるのなら、理想だな、と、思います。あくまでも松恵の生と死に関する小説として読んだ時に、とてもいい本でした。

「人は、永遠に輝く星にはなれない」山田宗樹 も、同じようにある老人が死んでいく本でしたが、「人は、永遠に輝く星にはなれない」は現実で、この「金色の野辺に唄う」は理想だな、と思いながら読みました。どちらも、死と照らし合わせることで、生の素晴らしさを唄いあげた、いい本だと思います。

ただ、まだ生きている、これからも生きていく家族の物語は、あさのさんにしてはちょっと浅かったかも。もちろん、この本は松恵の物語(だと私は思っている)ので、これくらい浅くてちょうどいいのかもしれませんが、特に、奈緒子の物語はもっと踏み込んで欲しいなあ、と、思ってしまいました。

あと、最後の最後、お葬式の最中の、死後の松恵のモノローグは、個人的には無いほうが好きかも、です。そのほうが、死と生の対比が、鮮やかに描き出された気がします。でも、あのモノローグで感動する読者も多いんだろうな、とも思うので、私は少数派でしょうね。
| あ行(あさのあつこ) | 11:57 | - | - |
● 人は、永遠に輝く星にはなれない 山田宗樹
人は、永遠に輝く星にはなれない人は、永遠に輝く星にはなれない
山田 宗樹

小学館 2008-06

医療ソーシャルワーカーの猪口千夏が迎えた新たなクライアント・西原寛治(87)は、妹の死を忘れ何度も病院に来てしまう独り暮らしの老人だった。弁当を届けてくる、デイサービスセンターの伊藤美春に密かに恋情を抱いていたが、彼女が担当替えでいなくなってしまった夜、寛治は意識障害を起こし錯乱状態になって入院してきた。千夏の尽力で、寛治は太平洋戦争のコタバル上陸作戦で共に戦った戦友の宮地と会うことになったが……。「誰も、永遠に輝く星には、なれない。わたしたちに許されているのは、消滅点に達するその瞬間まで、精いっぱい身を焦がし、光を放ち続けること」。大胆な表現を交えて描く、胸に迫る人生のラストシーン。

Amazonより
ある老人の死をじっくりと描いた一冊。色々な事を考えさせられる、とてもとても良い本でした。ただ、詳しく感想を書くと、なんだか滅入ってしまいそうなので、今はやめておきます。

この本で活躍されていたような相談員さん(ソーシャルワーカー?)を始め、介護や福祉や医療の現場で仕事をしておられるすべての方に、敬意を表します。
| や行(山田宗樹) | 11:47 | - | - |
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