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■ 流星の絆 東野圭吾
流星の絆流星の絆
東野 圭吾

講談社 2008-03-05

ドラマ化される前に読んではいたのですが、感想を書く前に、ドラマ化が発表されてしまい、だったらドラマ見てから感想を書こうかな、と思って時がたち、ドラマが終了してから3ヶ月もたった昨日、再読。

ドラマの話を聞いた時、やっぱり配役に激しく違和感があったんですよねー。功一は絶対に長身細身であって欲しかったので、ジャニーズのイメージじゃなかった。塚本高史とか成宮寛貴とかがイメージだなあって思ってました。それに、二宮和也が出るならぜひぜひ、泰輔をやって欲しかったんです。錦戸亮は好きですが。静奈も戸田ちゃんのイメージじゃあ可愛らしすぎるなあ、と、思いました。もっと美人系っていうか、猫顔のイメージだったんですよね。田中麗奈とか。

ところが、ドラマを見ている内にすっかり引き込まれ、もうそのキャラクターがしっかり私の中に根付いていて、今回再読した時は、イメージが全部ドラマで浮かんできました。まるで違和感がなかった。ドラマを見始めたときは、原作とイメージが全然違う!ってそればっかり感じていたんだけど、原作を再読してみたら、ドラマの脚本が、かなり原作に忠実であった事に驚きました。セリフの一字一句まで同じところが多い。

東野さんの作品が映像化されると、まったく別物になってしまう事が多いんですよね。そして、東野さんご本人も、それを楽しんでいると発言していらっしゃるので、私も、まったく別のものとして楽しむ事にしてるんです。「秘密」も「時生」も「白夜行」も、原作は小説として、そして、映像作品は映像作品として、お気に入りの作品です。でも、この「流星の絆」は、原作とドラマをセットで好き!って感じになりました。わたしには珍しいパターンです。

唯一ラストシーンはなあ。ドラマより、原作の持っている余韻のほうが好き、かも。戸神に説得されて静奈が出す結論とか、功一と泰輔が自首した後どんな量刑を与えられるのかとか、知らなくてもよかったなあ。
| は行(東野圭吾) | 12:26 | - | - |
特効薬 霧村悠康
特効薬 疑惑の抗癌剤(二見文庫 キ 6-1 ) (ザ・ミステリ・コレクション)特効薬 疑惑の抗癌剤(二見文庫 キ 6-1 ) (ザ・ミステリ・コレクション)
霧村 悠康

二見書房 2008-06-25

認可間近の経口抗癌剤MP98の第三相試験中、末期肺癌患者が喀血死した。彼の死は当然のものと思われたが、主治医の倉石祥子だけが首を傾げた。同薬の「副作用がない」という触れ込みに疑問を抱いた彼女たちは、認可差し止めに動きだす。その一方で、関係者が次々と殺されていき…。製薬会社、大学病院、新薬認可を巡る思惑と深い闇を描き出した、人気作家による書き下ろし医療ミステリー。
現役医師による小説ということで、一般人には知りえない医療業界の裏側や、知られざる問題点を垣間見ることができるのが、霧村小説の読みどころだと思います。現代日本で、病院や薬の世話にならずに一生を終える事が出来る人はいない。だから社会は常に業界を監視しているべきだし、もちろん私たち一人一人も、たとえ今自分が健康だとしても、関心を持っていなければならない情報なのだと思います。だから、霧村小説には、価値があります。

という、今までの作品に対してと同じ評価を、この小説にもしているのですが、今まで▲印をつけていたのが、無印になってしまったのは…作品自体のレベルが変わったわけではなく、なんだか、霧村さんという作家さんがプロの小説家って感じがしてきてしまってねー。多作ゆえに、手慣れてきてしまった気がして。霧村作品の私にとっての魅力が、上に書いたようなところにある以上、それが、私には欠点のように思えたのです。それから、ラストが蛇足な様な気もしたし。

それにしても、霧村さんという方は、医者として働きながら、数多くの小説を発表し、切り絵の才能もお持ちだそうで…すごい人がいるものですねえ。
| か行(霧村悠康) | 18:01 | - | - |
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