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■ 文盲 アゴタ・クリストフ
文盲 アゴタ・クリストフ自伝文盲 アゴタ・クリストフ自伝
堀 茂樹

白水社 2006-02-15

表紙に、自伝、と、書いてあり、それはその通りなのだけれど、この本では、彼女の人生の大きな節目になったであろう多くの事が省略されています。たとえば、終戦、結婚や出産、亡命するにいたった経緯、などがまったく描かれていないのです。タイトルどおり、彼女の人生の中の、読む事と書く事、そして物語を作る事に関係する部分だけが、抽出され、まとめられています。だから、とても冷静で淡々とした印象を受けます。それでもその中に、彼女の苦悩や憤り、そして、覚悟や決意がきちんと描かれていて、暗い本なんだけど、爽快な読後感でした。すごい人ですね。

印象的だった文章
今後も永遠にはかり知ることのできないのは、あの(スターリンの)独裁政治が東欧の国々の哲学・芸術・文学に対してどれほど忌まわしい役割を演じたかという事である。東欧の国々に自らのイデオロギーを押しつけることで、ソビエト連邦は東欧の国々の経済発展を妨げただけではない。それらの国々の文化とナショナル・アイデンティティーを窒息させようとしたのだ。(中略)自分の国が他国を不当に支配したことを、彼らは一度でも恥じたことがあるのだろうか。今後、恥じることがあるのだろうか。
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