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■ 君の望む死に方 石持浅海
君の望む死に方 (ノン・ノベル)君の望む死に方 (ノン・ノベル)
石持 浅海

祥伝社 2008-03


若干のネタバレ!

なかなかインパクトのあるタイトルですよね。石持さんの作品じゃなくても、タイトルに魅かれて手に取ったかもしれません。

「扉は閉ざされたまま」の登場人物、優佳が再び登場しています。シリーズ物になるのかなあ。前作同様、閉鎖的な空間における、限られた人物の心理戦が見どころでした。この空間を支配しているのは、ガンで余命わずかと宣告された、会社社長の日向。日向は、熱海にある保養所に4人の優秀な社員を集め、研修を行おうとしています。この研修の真の目的は、社員の1人である梶間に、自分を殺させる事です。もともと両親の仇として日向を恨んでいる梶間が、自分を殺し、その後逃げ切って完全犯罪を達成できるように、日向は数々のしかけを施しています。

この日向の計画の邪魔をするのが、ゲストとしてやってくる優佳です。日向の数々のしかけは、次々に無効にされていきます。優佳と日向の対決シーンは読みごたえがありました。優佳が、前作にもまして鋭くて、とにかく有能。すごみすら感じました。女って恐いわ〜という感じのすごみでした。

前作の自分の感想を読み返してみたら、動機に納得がいかなかったらしいのですが、この本「君の望む死に方」の主人公である、日向の「動機」は、それなりに納得できるものでした。自分は、殺人を犯した事によって用心深さを身につけ、それによって会社を成長させる事が出来た。だから、自分の死後、自分の会社を託す者にも、殺人を犯させなければならない。自分を殺させるだなんて、なんとも荒っぽい方法ですが、社員教育の一環というわけですね。

ただ、優佳の気持ちが納得できない。優佳は殺人を止めたいと強く思っていたし、止める方法はいくらでもある。それなのに、止めなかった。それこそ、日向の部屋に一晩中いてもいいし、梶間にあなたのやろうとしていることはバレています、と告げるだけでもいい。それをしなかったのは、日向の覚悟と決意を尊重したって事なのかなあ。うーん。

もしもこれがシリーズものになるなら、優佳という人物の人となりがもっと見えてくるでしょうから楽しみですね。日向と梶間の対決の結果も、いつか明らかになる日が来るといいな。
| あ行(石持浅海) | 17:31 | - | - |
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