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■ 顔のない敵 石持浅海
顔のない敵 (カッパ・ノベルス)顔のない敵 (カッパ・ノベルス)
石持 浅海

光文社 2006-08-22
1993年、夏。カンボジア。NGOのスタッフたちが地雷除去を続ける中、突然の地雷の爆発音が轟いた。これは、純然たる事故なのか? 表題作を含め、「対人地雷」をテーマにしたミステリー6編と、処女作短編を収録。
対人地雷問題について、改めて考えさせられた一冊でした。著者の強い問題意識が伝わってきました。収録されている6編は、それぞれ、対人地雷問題の、別々の側面に焦点を合わせています。対人地雷の性質を説明し、その恐ろしさと被害の大きさを訴えるだけでなく、現在も続いている地雷除去作業や、それにともなうNGOの資金集めについても描かれていますし、日本と地雷問題の関わりや、未来への展望も描かれています。

もちろん、地雷問題はミステリーのモチーフとして扱われているだけなので、読みやすく、娯楽小説として楽しめる本でしたが、地雷問題に対する著者の真摯な姿勢が一貫していて、楽しいだけで終わらず、本当に考えさせられる本でした。あとがき込みで、勉強になりました。

世界は不幸であふれている。そのほんの一部を知っただけで、私はとってもショックを受けて、もうダメだ!なんて思ってしまうけど、現実には何千何万という数の人たちが、その悲劇を乗り越え、あるいはその悲劇のすぐそばで生き抜いている。人間は無力だけれど、意外と強い。そのことをとても素敵だと思いました。

・地雷原突破
・利口な地雷
・顔のない敵
・トラバサミ
・銃声でなく、音楽を
・未来へ踏み出す足

・暗い箱の中で
著者の処女作。これだけは地雷とは関係ない物語。
| あ行(石持浅海) | 07:07 | - | - |
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