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太陽の塔 森見登美彦
太陽の塔太陽の塔
森見 登美彦

新潮社 2003-12-19

京大生の森本は、自主休学中の5回生。彼の日常生活は、ふられた元恋人・水尾さんの行動を観察することに費やされています。それは、自分のように頭脳も人格も性格もずば抜けて優秀な人間が、なぜ彼女ごときに袖にされたのかという疑問を、客観的かつ科学的に解明するための「研究」であって、断じてストーカーなどではないのです。

そんな森本と、類友であるモテない友人たちの、妄想と、奇行の物語・・・。

帯や紹介文には「美点満載、文句なしの快作!」「一番強烈で一番笑いこけた作品。」「読み手をとことん笑わせてくれる抱腹絶倒の物語」といった言葉が並んでいます。

笑える・・・のは確かですが、笑いこける?抱腹絶倒?快作って・・・うーん、どちらかというと不快なような・・・。しかも、第15回ファンタジーノベル大賞だそうです。まあ、妄想あふれた小説なので、そういう意味ではファンタジー小説ですが、「ファンタジーノベル」というニュアンスとはかけ離れすぎているような・・・。なんだか自分の日本語に対する感覚に、自信がなくなってしまう1冊。

森本と愉快な仲間たちのくだらない妄想や、ダメ男っぷりや、かんちがいっぷりは、可愛らしいと思えなくもありません。自己愛のかたまりで、プライドが高く、その分傷つきやすく、いくら理論武装をしてみても、現状は理想とは程遠く・・・青春ってやっぱり痛いよなあ、という感慨もおぼえます。モテない男同士の友情は、確かにユーモラスでした。だからディティールでは笑えるし、誉めることの出来る点は、たくさんある小説だと思います。

でも、心の底からは笑えないなあ。この本を読んで、森本のかんちがいっぷりを笑う人って、自分は森本的ではないと言い切れるんですかね?そういう人にかぎって、どこか森本的で傍迷惑だったりしそうですよね(これはわたしの妄想ですが)。わたしも、自分は森本ほど恥ずかしい人間ではない、と、思いたいですけど・・・。
| た行(その他の作家) | 03:05 | - | - |
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