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■ 甘栗と金貨とエルム 太田忠司
甘栗と金貨とエルム甘栗と金貨とエルム
太田 忠司

角川書店 2006-09-26

主人公は、探偵だった父親を亡くし、天涯孤独になったばかりの甘栗晃。甘栗は、父親が最後にしていた仕事の依頼人であった、エルムという少女に強引に押し付けられ、失踪したエルムの母親を探すことになります。

甘栗は、元々かわいくないマセガキだった少年が、背伸びをしたい盛りの高校生になった上に、一人になったことでさらに突っ張って、とっても可愛くなくなっている、といった感じです。でも、彼が「私」という一人称を使って書く地の文章には、ところどころで、「ああ、まだ、高校生なんだよな。」とか、「寂しいんだな。」とか、「がんばっちゃってるなあ。」という感じが滲み出ていて、可愛らしい。好感をもてました。

わがままなお嬢様、エルムも魅力的な少女でした。両親の大人の事情に振り回される子供、という典型的な役回りでしたが、存在感がありました。できれば、甘栗とエルムの交流シーンをもっと作って欲しかったような気がします。

ミステリィのわりにかわいらしい装丁は、最後まで読んでみると、内容に合っていると思えました。意味がわからなくて不思議で、そこが魅力的だったタイトルは、あまりにも「そのまんま」でちょっと笑ってしまいました。ストーリーは、ハードボイルドっぽいミステリィで、その面でもちゃんと楽しめますが、甘栗の瑞々しい成長物語として、いい感じ。これはYAレーベルで出したほうがふさわしかったんじゃないかと思います。
| あ行(その他の作家) | 01:53 | - | - |
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