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▲ 夕子ちゃんの近道 長嶋有
夕子ちゃんの近道夕子ちゃんの近道
長嶋 有

新潮社 2006-04-27

アンティーク店フラココ屋の二階で居候暮らしをはじめた「僕」。どうにも捉えどころのない彼と、のんきでしたたかな店長、大家の八木さん、その二人の孫娘、朝子ちゃんと夕子ちゃん、初代居候の瑞枝さん、相撲好きのフランソワーズら、フラココ屋周辺の面々。その繋がりは、淡彩をかさねるようにして、しだいに深まってゆく。だがやがて、めいめいがめいめい勝手に旅立つときがやってきて―。誰もが必要とする人生の一休みの時間。7つの連作短篇。
「BOOK」データベースより

・瑞枝さんの原付
・夕子ちゃんの近道
・幹夫さんの前カノ
・朝子さんの箱
・フランソワーズのフランス
・僕の顔
・パリの全員

正直に感想を書けば、とにかく印象が薄い本でした・・・。ごめんなさい。

よく読めば、実に個性的な登場人物ばかりなのだけれど、どの人も影が薄い。よく読めば、人生の一大事件とでも言うべき出来事が、主人公にも、周りの人にもそれぞれに起こっているのだけれど、何事も起こっていないように穏やか。よく読めば、みんな笑ったり泣いたりしているのだけれど、心情描写は最低限にとどめられていて、誰に感情移入できるという事も、できないという事もなし。よく読めば、彼らの間には信頼関係が生まれ、友情が少しずつ育ち、それぞれが人間として成長し、「春休み」を終えて巣立っていくという大筋がちゃんとあるんだけど、それらがあまりにも「いつのまにか」すぎて、読んでいる間、退屈しました。

でも、ところどころ笑える会話があったり、印象的な描写があったりもしたし、退屈ではあってもそれ以上の「負」の要素はない本で、嫌いではありません。それに私が退屈だと感じた、薄さ、静かさ、穏やかさ、というようなものを、魅力的だと思う人が、けっこうな数いることも知ってるし。

ただまあ私は、本に「癒し」も「安らぎ」も求めていなくて、とにかく「面白い」ことを求めているので、多少現実離れしていても演出が過剰でも、波乱万丈で、何事も濃厚で、ヤマとオチのはっきりしている、わかりやすい本を好みます。

というわけで、嫌いじゃないけど好きでもない1冊。
| な行(その他の作家) | 12:03 | - | - |
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