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■ 優しい子よ 大崎善生
優しい子よ優しい子よ
大崎 善生

講談社 2006-07-01

生と死を、優しく、柔らかく描いたノンフィクション。

○ 優しい子よ
大崎さんの妻で、棋士の高橋さんと、彼女のファンである1人の優しい少年の交流を描いた本です。その少年は、治る見込みのない血液の病気で入院中であり、子供の頃事故にあって足を悪くするという逆境に立ち向かってプロ棋士になった、高橋さんにあこがれています。死を前にした少年が、祈り続けたこととは?

ものすごーくベタな、よくある「いい話」。某TV局の24時間番組に取り上げられそうなエピソード。今年も、昔の、王貞治選手と病気の少年の交流が取り上げられていましたよね。あんな感じ。

ベタだ。ベタすぎる。背中がかゆい・・・と思いながら、やっぱり本当にいい話で、泣けてしまいました。感涙。

この作品集ではやっぱり、表題作が最高。それが冒頭にあったために、他の作品は印象が薄いです。他は他で、別の日に読むべきかも。

△ テレビの虚空
△ 故郷
□ 誕生

実は、あとがきの中にも、ひとついいエピソードがあって、すっかり涙腺のゆるんだ私は、あっさりやられてしまいました。

大崎さんのお父様は、大の本好きで、息子が作家になったことを誰よりも喜んでいたのですが、七十七歳にして白内障で、本が読めなくなったというのです。お父様は色々な病気で入院をされていることが多いようですが、大崎さんの本が出版されると、その本を抱いて寝るんですって。そうすればたとえ本を読めなくても、読んだ気持ちになるのだそうです。

「本が読めなくなったら生きていけない!」なんて、私はいつも言っているけど、もちろんそんなのは大げさで、実際には私は、映画やテレビを見たり、楽器を弾いたり、音楽を聞いたり、スポーツをしたり、何かを作ったり・・・それなりに楽しくすごせる別の趣味をいくらでも見つけられるだろうと思っています。でももし、病気になったり、老齢になって、先の見えない長い入院生活をしなければならなくなった時、本が読めなかったら、と思うと、かなり辛いと思う。他の趣味は、お金も体力も気力もいる。そのくせ、小説を読んでいるときほどは、現実を忘れさせてくれない。

わたしも子供の頃から身体が弱く、入院も何度かしているのですが、そのたびに両親が毎日図書館に通ってくれます。歩ける程度に元気になら、入院中でもこっそり病院を抜け出して、自分で近所の本屋に行っちゃいます。(見つかったらもちろん怒られます)。普段はあまり本を買わないので、私の本棚は、入院中に買った本の割合が、かなり高いです。

今日も本が読める事に感謝。
| あ行(その他の作家) | 09:17 | - | - |
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