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■ ランチブッフェ 山田宗樹
ランチブッフェランチブッフェ
山田 宗樹

小学館 2006-06

△ 二通の手紙
大人のための素敵な童話です。たまにはこんな物語もいいですよね。

□ 混入
社運をかけて開発した農薬「ブラサイド」で、稲が枯れてしまったというクレームが出て、二人の社員がその処理に出向きます。一生懸命で、体育会系で、でも人間の心理には、鋭い観察力と洞察力を発揮する、新入社員の緒方恵子のキャラクターがいいです。彼女の教育係である課長も、真面目で誠実で、素敵なキャラクター。この二人組で、何作か短編を書いて欲しいなあ。

□ ランチブッフェ
現在三十八歳になる信子たち幼馴染は、1、2ヶ月に一度、連れ立ってホテルのランチブッフェに行くことを楽しみにしています。今回のおしゃべりのネタは、元同級生で、アイドルになった鈴子のこと。

リアリティがあるのに、読後感が良かった!女の友情が、嫉妬と優越感でドロドロになるだけだなんて、誰が決めたのかしら・・・。まったく。

△ 電脳蜃気楼
オープニングとエンディングがなければ、これといって印象に残らない、ありがちな犯罪小説だと思います。今は下火のようですが、当時は流行りだった、デイトレを利用した詐欺事件を描いた短編。OPとEDのおかげで、リアリティがなくなって、コメディになった・・・のかな?それが作品にとって良いのか悪いのか・・・私の中で、びみょー。面白かったんですけどね。

△ やくそく
徹也と諒子の夫婦には、もうすぐ待望の赤ちゃんが生まれる予定です。しかし、諒子の妊娠中に、徹也は何度も不思議な体験をします。そして生まれた子供は・・・。なんとも言えない後味。徹也はもう、正気じゃないのかも。

□ 山の子
なんだか寂しい、というか、わびしい物語でした。でもとても短くて、その割に主人公の感情が複雑で、行間をちゃんと読み取れたかどうか、わかりません。主人公が、奥さんと上手くいっている夫婦のようで、それはとっても救いだな・・・、と、ラストで思いました。



バラエティにとんでいて、それぞれに面白い、粒の揃った短編集でした。まあ、私は、山田宗樹作品は、暗くて重い長編の方が絶対好きですけど。「嫌われ松子の一生」で一躍メジャーになってしまった山田さん。「ゴールデンタイム」「ランチブッフェ」と、暗くも重くもない作品が続いていますね。また以前のような力作も書いて欲しいです。
| や行(山田宗樹) | 22:46 | - | - |
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