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★ 噂 荻原浩 
4062104636
荻原 浩
講談社 2001-02

by G-Tools

とりあえず、今まで読んだ荻原浩作品の中では、私的にNo.1。

日本に初上陸する無名の香水ブランド・ミリエル。その宣伝のために、広告代理店の美しい女社長は「口コミ」という手段を使います。「女の子をさらって足首を切り落とす、ニューヨークのレイプ魔が渋谷に出没している。でも、ミリエルをつけている子は狙われない」。モニターのアルバイトという名目で集められた少女たちは、商品のサンプルと共にその噂を広め、ミリエルは大ヒットします。しかし、それをなぞるように、足首のない少女の死体が次々に発見されて…。

犯人はいったい誰なのか?というシンプルな推理小説。でもこの小説の魅力は、犯人の意外性にあるのではありません。

探偵役は、男手1つで、被害者と同世代の娘を育てている刑事と、やはり夫を亡くして、1人で息子を育てている女警部補の「チーム」。この「チーム」が最終的に犯人にたどり着くまでの地道な捜査を、丁寧に描いています。若者の町・渋谷で、おじさん刑事が聞き込みに奮闘する様子や、女警部補が頭の固い男たちをあっといわせるシーンは、軽いタッチで描かれているのに、読み応えがありました。猟奇的な事件を扱い、警察組織の暗部を描きながらも、2人の温かい交流や、家族を思う気持ちが、この本をハートフルで読みやすい小説にしてくれています。

ただ。この本はハートフルで読みやすい、というだけでは終わりません。ネタバレはしませんけど、最後の最後で、ガツンとやられてしまいました!ショックでしばらくキョロキョロしちゃいましたよ。誰かこの衝撃を分かち合ってくれないかしらって感じで。でもさすがに電車の中で知らない人に声をかけるわけにもいかず、1人、窓の外を眺めて余韻にひたったのですが…。
| あ行(荻原浩) | 16:57 | - | - |
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