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▲ 連鎖 真保裕一
連鎖連鎖
真保 裕一

講談社 1994-07

東野圭吾さんが直木賞を取ってくれたので、これで心置きなく、真保裕一さんのことも応援できます。この心理は、分かる人だけわかってくれればいいです。

さて、この「連鎖」ですが、第37回江戸川乱歩賞受賞作。真保さんのデビュー作です。いかにもそれらしい作品ですが、やっぱり今読んでも面白いですねー。

主人公は厚生省の元食品衛生監視員、羽川です。チェルノブイリ原発事故の放射能に汚染されていることが判明し、輸入差し止めになった食品の、国内での横流し、という一件を調査することになります。

この一件はマスコミに取り上げられ、社会問題になっていますが、最初にこの記事を書いたのは、羽川の大学時代の友人、竹脇でした。竹脇はまだ事件を調査中であったにも関わらず、車ごと海に飛び込み、意識不明の重態に陥ります。警察は状況から見て自殺と断定しますが、羽川はそれを信じません。なぜなら、その数日前、羽川は、竹脇の妻・枝里子と関係を持っていたからです。それを苦にしての自殺だとは、考えたくありませんでした。

羽川、竹脇、枝里子のほかにも、たくさんの登場人物がいます。タイトル「連鎖」の通り、1つの事件が、(ネタバレですが・・・1つの復讐心が)、様々な人々に不幸を連鎖させていきます。

汚染食品を使っていると告発された外食チェーンの社長は自殺します。その中学生の娘が、父親を殺した犯人に復讐しようとしています。輸入品にかけられた保険に関する疑いも浮上し、保険会社も動き出します。羽川や竹脇に協力している、輸入食品検査センターの篠田、羽川の上司である高木など、主要登場人物がどんどん増えていきます。こんなに登場人物を増やし、こんなに風呂敷をひろげて、どうたたむのだろうか、と、心配しましたが、綺麗にたためていましたね。やはり、終盤いそぎ過ぎた感じはしましたが、意外な方向から畳んでくれたので、ラストにがっかりはしませんでした。

エピソードが多くてページ配分にやはり無理を感じること、登場人物が多く誰にも感情移入できなかったこと、ハードボイルドでミステリーで社会派で人情派という、なんとも気負いの感じられる、色んな意味で詰め込みすぎの感じがしてならないこと、などから、▲しか出せませんでしたが、読んで損はない面白い本です。すごい作家さんは、デビュー作からすごいのね。



ブログをやっていると、色んな作家さんの本を、再読したくなって困ります。だって、このブログは一応日記形式なので、最近読んだ本が乗っているだけで、本当に好きな作家さんの好きな本の感想が、ちゃんとそろっていないんだもの。冊数が多いところだけでも、東野圭吾さん、宮部みゆきさん、恩田陸さん、若竹七海さん、真保裕一さん、乃南アサさん、山本文緒さんなどなどを、現在再読中。いまあげた作家さんの本だけで、全部足したら200冊くらいになりますよね。他にも、再読したい寡作の作家さんはたくさんいて、今したいと思っている再読だけでもおそらく、何年もかかります・・・。
| さ行(真保裕一 ) | 00:02 | - | - |
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