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▲ クローズド・ノート 雫井脩介
クローズド・ノートクローズド・ノート
雫井 脩介

角川書店 2006-01-31

雫井脩介さんということで、かなり終盤に入るまで、ミステリーだと思って読んでいたので、まっとうな純愛小説でびっくりでした。

このブログに、携帯連載小説が登場するのは、たぶん初めてですよね。読んでなかったわけじゃないんですけど・・・まあ、ここにはアップしてないっていうことで、そういう感じだったんです。今までは。

でもこの本を読んで、ああ、携帯連載小説も、ずっと年下の若者のためだけのものだと、馬鹿にはできないなあ、って思いました。

うん。けっこういいお話だった。

それにしては低い、この▲という評価はなんなのかと言いますと(^_^;)、かなり早い段階で展開が簡単に読めてしまうところで1点、主人公、香恵の恋のお相手、石飛さんの人間像がきちんと浮かび上がってこなかったところで1点、ストレートな純愛小説のブームはもう去ってしまったというか、個人的に飽きがきているということで1点、という風に減点していったら、こうなってしまいました。でも、本当に、いいお話だったんですよ。ええ。

前半、モチーフとして万年筆とマンドリンがしつこく出てきます。私は個人的に、文房具フェチでバイオリン弾きなので許容範囲でしたが、文房具やクラシック音楽に特に愛着がない人にとっては退屈だったんじゃないのかな?前半は、冗長で退屈な印象がありました。

でも、後半になってからは、がぜん面白くなります。どちらかというと地味な大学生、香恵が、バイト先の文房具屋さんで話すようになった 石飛さんに片想いをするラブストーリー。最終的には、もう1人の主役とも言える、伊吹という女性を交えた三角関係に発展するのですが、まったくドロドロ感がなく、爽やかです。このあたりのいきさつや、タイトルにもなっている「クローズド・ノート」についてのストーリーもとっても素敵なのですが、何を書いてもネタバレなので書きません。それに・・・あちこちのブログにここいらのあらすじは載ってるしねー(^_^;)

私が印象に残ったのは、この文章です。
私は自分のラブストーリーを彼に語ってこなかったという事だ。
私が隆の気持ちを分からないように、隆も私の気持ちは分からないのだ。
私は自分で考えているよりもずっと自分の気持ちを押し隠して生きているのかもしれない。
私はもっと前向きになって、自分のラブストーリーを少しずつ、魅力的に彼に伝えていくことが大切だという事。
自分のラブストーリーを、魅力的に語るって、私には逆立ちするより難しく感じます。でも、呼吸をするように簡単に、それができる人のことも知っているので、ちょっと、勉強させてもらおうかなあと思ったりします。
| さ行(その他の作家) | 10:10 | - | - |
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