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■ あなたのそばで 野中柊
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あなたのそばで
野中 柊
文藝春秋 2005-09-08

by G-Tools , 2006/06/01





恋愛短編集。どれもこれも恋愛小説でしたが、甘いものから、苦いものまで、様々なテイストがそろっていて、恋愛小説が苦手な私でも飽きずに読めました。どの短編も、その続きが知りたいのよ!というところで終っていて、物足りないような、余韻が嬉しいような、微妙な読後感。この感じは、けっこう好きかも、です。

それにしても、イラストの松尾たいこさんは、最近大活躍ですね。

オニオングラタンスープ
16歳の幼な妻の物語。彼女がとてもキュート。

□ 光
高校生と女教師の恋愛。彼もキュート。

□ イノセンス
ハッピーエンドで、本当に嬉しかった。

△ 片恋
兄の妻になった女性を思う弟の物語。

運命のひと
短い割に、人間関係が複雑で、それぞれの思いを正しく把握できたかどうか自信がない・・・。でも、江國香織さんの作風に酷似。

□ さくら咲く
読後感がとても良い作品。温かい。

この本は、それぞれの短編が、ストーリーに関わらない程度のディティールの部分で、かすかにリンクしあっていて、連作短編集と言えなくもありません。

こういうのって、最初に見たときは、面白い趣向だなあ、思いました。リンクを発見したとき、すごく嬉しい気分になりました。でも、最近では多すぎて飽きています。この程度のリンクなんて、技術的には簡単なことで、単なる作家の遊び心か、読者サービスにすぎず、多用されマンネリ化した今、まったくありがたみがない。はやってるからってみんなでやるのはやめようよ。誰が始めたのかわからないけれど、次々に真似する作家さんが出てくるのは、見ていてなんだか恥ずかしい。

もちろん、本を読む人のほとんどは、たまに数冊読むのであって、毎日たくさん本を読む人なんて少数派。飽きたり、マンネリを感じたりするほど、この趣向に出会っている読者なんて、本当に少数派なんでしょう。だから、問題はないですよね、もちろん。でも私は、自分自身がオリジナルであり、流行を作る側なのだという自負を、どこかで持っているような作家さんが好きです。連作短編集なら、連作にするだけの意味がある、連作短編集のほうが好きです。初期の加納朋子さんとか、若竹七海さんの連作短編集は、すごかったと思う。ああいうものが、また読みたいです。

(いい機会なので、一般的な傾向に関して感想を言っただけで、特別、この本にケチをつけたかったわけではありません。)
| な行(野中柊) | 00:27 | - | - |
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