CATEGORIES
LINKS
<< ▲ 屋久島ジュウソウ 森絵都 | main | ▲ 時効を待つ女 新津きよみ >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
あすなろの詩 鯨統一郎
photo
あすなろの詩
鯨 統一郎
角川書店 2003-10

by G-Tools , 2006/05/09




6人の学生が、伝説の文芸同人誌「あすなろの詩」を復刊しようと立ち上げた文芸部。男4人、女2人。友情、恋愛、小説家になるという夢。全体の3分の2ほどを占める第1章「平和の章」は、ど真ん中の爽やか青春小説でした。この部分は、なかなか面白かったです。実在の作家や作品があげられ、それが6人それぞれの視点で評されるのも、本好きにはそこそこ面白いと思います。

そして第2章「殺戮の章」。「あすなろの詩」が完成し、文芸部はそれを記念して、合宿に行くことになります。ここから事件がおこり、第3章「解決の章」で解決します。

第2章、第3章は、すべてがとってつけたように唐突で、不自然です。事件は本格ミステリィのエッセンスをつぎはぎして凝縮したものであり、小説であることを半ば放棄しているようにも見えます。クイズ番組の1コーナーか、なぞなぞ本や、「頭の体操」本みたい。

「希代のトリックスターが投げかける、かつてない挑発!」だそうですが、つまりこれは読者に、「この事件を解いてみろ!」ということなのかな?と、思いました。第2章をしっかり読めば、読者にも犯人がわかるようになっています。(この観点からすると、第1章は、不要です。)

本格ミステリィに対してしばしばなされる、人間が描けていないとか、リアリティがないとかいった批判に対して、何が悪い、と、潔く開き直りました、という本なんだと思います。あっぱれな心意気ですが、やはり・・・この後半は小説としては、ダメでしょう。

・・・という風に私は読み取ったのですが・・・何かさらに奥がありそうな気も・・・。解説求む!


もしかして、ラストの一行が、真のオチだったりするの?
| か行(鯨統一郎) | 14:20 | - | - |
スポンサーサイト
| - | 14:20 | - | - |