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■ ゲームの名は誘拐 東野圭吾
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ゲームの名は誘拐
東野 圭吾
光文社 2002-11-19

by G-Tools , 2006/05/04




敏腕広告プランナー・佐久間は、クライアントの重役・葛城にプロジェクトを潰されました。ひょんなことから家出してきた葛城の娘と出会った彼は、葛城に復讐すべく、娘を人質にした狂言誘拐をたくらみます。

読者の予想が次々に裏切られ、最後まで気の抜けない、東野さんらしいサスペンス。東野さんの作品の中では、特に傑作とは言わないけれど、エンタメとして普通に面白かったです。

佐久間のキャラクターが、実にいいんですよねー。自信家で、野心家で、鼻持ちならない嫌味な奴。この本の最初のシーンは、彼と、ある女性との別れ話なのですが、そこで一気に女性読者の反感を買うことは間違いないと思われます。

ある種の男性からは、かっこいいと思われるタイプのキャラクターかもしれませんね。仕事ができて、運動は欠かさず、マンションの部屋はいつも整頓されていて、女にもてて・・・都会的な生活を送る男性。古き良きスタイリッシュって感じです。

でも、読み進めていくと、完璧主義に過ぎるところが天然で微笑ましかったり、執念深く復讐心を燃やすところが、ウジウジ、ネチネチ、チマチマ、って感じで、人間味溢れる人物です。個人的には、こんなやつ大嫌いですが(笑)、この物語の主役としては、すごくいいんですよ!

こんな男性が、すべてを自分の思い通りに支配しているつもりで進めていた誘拐ゲームが、物語の後半で、まったく違う顔を見せていくんです。犯人側の視点だけで描かれている、ということで、読者も佐久間と一緒になって、ビクビクしたり、ハラハラしたり、グルグルになったりできます。

頭の悪そうなレビューになりましたが、これ以上書いたら、ひどいネタバレになるのでやめます。

ちなみに、わたしが持っているこの本の帯には、映画版の宣伝がのっています。

「完璧な誘拐を演じていたはずだった。二人が恋に堕ちるまでは……」

これを見ると、本文中にも出てきた、「ストックホルム症候群」の話かと思ってしまいますよね。少なくとも小説は、そんな本ではありません。映画版と小説版では微妙にラストが違うので、こんな帯になっちゃうんですよねー。構成の緻密さや人物描写は小説版、ラストは映画版が好きです。藤木直人も好きです。
| は行(東野圭吾) | 11:14 | - | - |
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