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▲ 震度0 横山秀夫
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震度0
横山 秀夫
朝日新聞社 2005-07-15

by G-Tools , 2006/04/19

阪神大震災のおこった日のこと。N県警では1人の幹部が失踪しました。なぜ彼は消えてしまったのか、生きているのか、死んでいるのか。なにもわからないまま、N県警幹部6人は、この不祥事を隠蔽しようとします。これをきっかけに、6人それぞれの思惑が絡み合った、ドロドロの権力闘争劇が、これでもかというくらい描かれます。

うーん。横山さんの警察小説にはちょっと前から惚れこんでいて、立て続けに読んで、どれも好きでした。でも、なんでかなあ、この本は、ちょっと違ったみたい(^_^;)

6人が6人とも、自分の保身と野心のためだけに動いているのが、どうにもこうにも見苦しい。現実はこんなもんなんだろうと思うけれど、だからこそ、別に読みたくなかったみたい。わざわざ阪神大震災を背景に持ってくることで、彼らの自己中心性を強調しているので、横山さんは「それ」を描きたかったんだと思いますし、「それ」はきっちりと描かれているのですが、私は「それ」を別に読みたくなかった・・・。こういう醜い争いは、どこにでもあることだし、警察内部の腐敗に関しては、もう満腹なんですよね〜。

ストーリーも弱いなあ、と、思いました。失踪した幹部は「見つからないなんてありえない」というようなところから発見されます。明らかになる失踪の理由は、小説全体の雰囲気にも、ずっと他の人の口から語られてきた彼の人間像ともそぐわない、プライベートで感情的なもので、なんだか微妙でした。

それから、長屋のようにつながった公舎で暮す、それぞれの幹部の奥さん達が、これまた旦那様によくお似合いの、嫌な女ばっかりで・・・。彼女たちの競争心と虚栄心も、これでもかというくらい描かれます。こっちも別に読みたくなかった感じです。

女同士のこういう醜い戦いって、あると思うんです。でも、この本に出てくる奥さんたちは、あまりにもステレオタイプ。エピソードもどこかで聞いたようなものばかり。全然リアルじゃないんですよね。男性の作家さんが、こういう風に女性を描写するのは、なんだか女性全体がバカにされているようで・・・感じ悪い。

というわけで、残念。
| や行(横山秀夫) | 13:20 | - | - |
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