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▲ まだ見ぬ冬の悲しみも 山本弘
4152086998まだ見ぬ冬の悲しみも
山本 弘
早川書房 2006-01

by G-Tools

基本的には正統派というか、古典的なSF短編集。

だから、アイデアにも世界観にもストーリーにも、新鮮味はないです。それなのに設定の説明ばかりが長いです。山本弘さんを読むのが久しぶりだったんですけど、変わってないなあ、と思いました。でも、どの短編も、普通に面白く読めます。平均点は取れてるって感じ。(うわ。偉そう・・・。ごめんなさい)

全体的に、私にはわからないネタが多かったんだけど、何かのパロディだったり、何かへのオマージュだったりするらしいです。元ネタがわからないと、十分には楽しめない本なのかもしれません。私には、そのあたりのクオリティの判断はつきません。

以下、気に入った順に・・・。

・メデューサの呪文
物質文明に対抗するものとして、「言語文明」を持つ異星人がいます。彼らの世界を垣間見る事を許された、地球の詩人の物語。世界の崩壊というネタは、この本の中に何度も出てくるんですけど、これが一番「ありえねーっ」な感じ。だってたった数行の詩に、世界を滅ぼす力あるんだって。聞くだけで気が狂うんだって。ありえねーっ(この作品はコメディではありません。シリアスです。)

でも、私は、この作品がこの本の中で一番良かったと思います。上手い。それに、こういうのは好き。飛浩隆さんの「象られた力」を思い出しました。

・バイオシップ・ハンター
バイオシップで宇宙を旅する、トカゲ型宇宙人と、地球人ジャーナリストの異文化交流。いい話なんですが、どこかで読んだような気がする話でした。でも、視覚的にイメージするのは、ちょっと嫌かも。

・まだ見ぬ冬の悲しみも
タイムパラドックスもの。オチがけっこう好きでした。でも、タイムトラベルものの面白さも、恋愛小説の面白さも、両方失ってしまった、かわいそうな作品です。長さを半分にして、どっちかに絞ればよかったのに・・・。タイトルは素敵ですね。

・奥歯のスイッチを入れろ 
スイッチを入れると、人間の400倍の速さで動ける、サイボーグ戦士の闘い。よくある設定を、加速状態を物理的に検証する事で勝負している作品。小説には、まだなってないんじゃないの?って感じです。だけど、その設定がなかなか面白くて、加速中の描写が興味深かったので、そこを楽しみました。

・シュレディンガーのチョコパフェ
これも、世界の崩壊の話。たった一人の男が、ちゃっちい機械で、世界を崩壊させようとしている・・・。ストーリーには、かなり難あり。でも、主人公のオタクカップルの会話がなかなか楽しいので、マニアなコネタはたくさんあって、楽しめる人は楽しめるんだろうなあという作品。

・闇からの衝動
これは・・・私には面白さがわからなかった。C・L・ムーアという方の作品を知っていたら、違ったと思います。
| や行(その他の作家) | 14:56 | - | - |
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