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● ルパンの消息 横山秀夫 
4334076106ルパンの消息
横山 秀夫
光文社 2005-05-20

by G-Tools

タイトルがもう、ほとんど反則っていうくらい、魅力的。ミステリーファンは、これを見逃せないですよねー。このタイトルだけで、もうワクワクします。そして、そのワクワクを裏切らない面白さでした。

第9回サントリーミステリー大賞の佳作作品で、15年間刊行されずにいた幻の処女作品だそうです。

15年前に自殺として処理された、女性教師の墜落死は他殺だった・・・。一本のタレ込み電話が、当時の被害者の教え子であった男子高校生3人を犯人として名指しします。時効成立まで、わずか24時間。事件の真相は明らかになるのでしょうか。

個性豊かな刑事たちが登場する、横山さんらしい「警察小説」の側面。大人になったその高校生たちが、当時行った「ルパン作戦」を回想する「青春小説」の側面。殺人事件の真相を明らかにする「ミステリー」の側面。様々な面が見事にミックスされていて、一瞬も飽きません。恋愛も、友情も、家族愛も盛り込まれています。スピード感があって、ぐいぐい引き込まれました。夢中で一気に読みました。良かったです。

最近の横山作品と比べると、色々と甘い印象があるかもしれません。こまかいところを突っ込もうと思えば、突っ込みどころは満載です。それに、やはり「力み」のような物が、素人の私にも感じられて、ネタをつめこみすぎて、ごちゃごちゃした印象はあります。特に、三億円事件と絡ませたあたりは、ラストも含めて全部いらなかったな、やりすぎだな、って思いました。(でもそこをなくしちゃうと、あおりの「昭和という時代が匂いたつ」は使えなくなってしまうのか・・・。ほかには特別、昭和らしいところってなかったもんね。)

でも、そんなことも、この文章を書かなくちゃいけないから、今思っただけで、読書中には、全然気になりませんでした。私は、十分満足しました。エンターテイメントとして、傑作だと思います。

と、いうわけで、オススメです。

読み終わってから、タイトルについて考えると、また興味深いです。
| や行(横山秀夫) | 18:22 | - | - |
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