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■ 人形式モナリザ 森博嗣 
4061820923人形式モナリザ
森 博嗣
講談社 1999-09

by G-Tools

避暑地に建つ私設博物館「人形の館」。そこに常設されているステージで、衆人環視の中「乙女文楽」の演者が謎の死を遂げた!犯人はどこに消えたのか?

この殺人事件に、Vシリーズのメンバー、紅子・保呂草・紫子・練無、そして紅子の元夫・林と、その部下七夏が巻き込まれます。っていうか、とびこんできます。

あらすじを書くとこうなっちゃうのですが、上の殺人事件の謎は、実はどうでもいい感じです。トリックも聞いてがっかり系だし、犯人は全然意外じゃないし。(ごめんなさい・・・)でも、この本には、大量に他の謎、というのがあって、最後の一行を読むまで、全貌はあきらかになりません。読み応えがありました。

私のお気に入りの「謎」は、やっぱり、タイトルにもなっている、本物のモナリザ。森さんが、確実にヒントを小出しにしてくれて、読者が、適度な場所で、真相に気がつけるようになっています。そして「あーやっぱり」な、その真相が、それでもとても美しいんです。絵画的な描写としても、ミステリーの提供方法的としても、実に芸術的でした。感動。

キャラクター的には、前作では、変人だけど才色兼備の超越キャラだった紅子さんが、血の通った女性として描かれています。林・七夏との過去のいきさつが描かれるからです。それにしても、林って、ダメダメじゃん。こんなやつに振り回されないで、紅子さん!紅子さんが暗いと、本が全体的に暗いです・・・。あとは、保呂草がまたわけわかんなくなってきましたね〜。保呂草っていうのはあの保呂草ではなくて、この保呂草はこの保呂草として、え〜っ!的な、読んだ人にしかわからない感想もありつつ・・・。

骨格が本格ミステリーなのは同じですが、前作は比較的論理的な仕上がりで、この作品は、詩的・芸術的な仕上がり。森さんのセンスにどこまでついていけるか・・・って感じの本です。森ワールドのファンなら、きっと楽しめます。
| ま行(森博嗣) | 23:14 | - | - |
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