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■ 水の迷宮 石持浅海 
433407586X水の迷宮
石持 浅海
光文社 2004-10-20

by G-Tools

ネタバレ警報!

羽田国際環境水族館には、三年前、残業中に過労死した飼育係長・片山がいました。彼の命日、彼と親しかった人の幾人かが、水族館を訪れています。そこにメールでの予告と共に、水槽への異物混入という、展示生物への連続攻撃が始ります。犯人は?動機は?

当然のようにこの事件は、三年前の事件とつながりが疑われ、様々な真実が明らかになっていきます。展示生物を狙った攻撃の犯人は、わかりやすすぎてびっくりです(笑)。動機も、手帳のネタも含めて、まったく意外性なし。でも、この本には、この人物以外にも、いくつかの「事件」と「犯人」がいて、謎解きをちゃんと楽しめます。殺人事件まで起こってしまうので、ハラハラドキドキです。

終盤で明らかになる、三年前に片山が見ていた「夢」。それが本当に本当に素敵で、魅せられました。感動でした。わたしもそこに行ってみたい!それに、こんな素敵な「夢」を見て、がむしゃらに動いてみたい。深澤さんを誘ったときの言葉も素敵ですよね。誘われたいなあ。

ラストには賛否両論かと。結局、犯人たちは誰一人、法の裁きを受けるという意味では、罰を受けません。それでも、ほとんどの犯人に関しては、このラストで、十分納得できるんです。その後の人生で罪を償っていると思えます。

でも、はっきりとした殺意を持って殺人を犯した人、あの人は法の裁きを受けるべきだと思うのです。だって人は殺しちゃダメでしょう!!!それに、それでも「夢」はつぶれないでしょう?職員同士の揉め事なら、水族館に対する致命的なダメージにはならない、という記述もありましたし。それにあの人は、能力的に片山さんの「夢」を継ぐのに最適な人材だった、というわけでも、特にないし。

その1点が嫌だったのですが、この本はとても好きです。ミステリーとして面白かったし、水族館好きには、「業界物」としても楽しく読めるし、それでいて感動的なんです。オススメです。
| あ行(石持浅海) | 10:31 | - | - |
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