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★ 恋愛中毒 山本文緒 
4041970105恋愛中毒
山本 文緒
角川書店 2002-06

by G-Tools

再読。今は再読中心に読書中。

山本さんの心理描写は、いつも容赦がない。時に、露悪的と感じるほどだ。この本でも、主人公の女性の心理描写が丁寧になされているので、つい感情移入してしまう。でも、この本で山本さんは、いつものように露悪的な心理描写をしているように見せかけておいて、この小説が山場をむかえるまで、ヒロインの心の核心にある狂気にふれなかった。核心に触れずに、読者を味方につけ、ストーリーをひっぱり、読者を驚かせる。鳥肌が立つ。本当にうまい。

吉川英治文学新人賞受賞作。データーは残っていないけれど、一度書評を書いた。この本は、色んな切り口で読むことができる。私はヒロインに感情移入してしまったが、ヒロインの元夫や夫の友人ら、男性もかなり病んでいる。もちろん、ヒロインの恋の相手である作家も、その家族もひどくゆがんでいる。そんな事を細かく書き出すときりがないです。

これは、引用したい文章。
どうか、神様。
いや、神様なんかにお願いするのはやめよう。

どうか、どうか、私。
これから先の人生、他人を愛し過ぎないように。
愛しすぎて、相手も自分もがんじがらめにしないように。
私は好きな人の手を強く握りすぎる。相手が痛がっていることにすら気がつかない。だからもう二度と誰の手も握らないように。

諦めると決めたことを、ちゃんときれいに諦めるように。
二度と会わないと決めた人とは、本当に二度と会わないでいるように。

私が私を裏切ることがないように。
他人を愛するぐらいなら、自分自身を愛するように。
| や行(その他の作家) | 04:37 | - | - |
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