CATEGORIES
LINKS
<< ▲ 雪の華 伊藤たかみ  | main | ● 逃亡くそたわけ 絲山秋子 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
● 直線の死角 山田宗樹
4048731157直線の死角
山田 宗樹
角川書店 1998-05

by G-Tools

最近好きになった、山田宗樹さんの、デビュー作。横溝正史賞を受賞しています。

やくざに詐欺のアドバイスもすれば、法外な値段をふっかけたりもする、どちらかというと悪徳な方の弁護士・小早川。彼は同じ日に二つの交通事故関連の事件をひきうけます。1つは、夫を轢き殺された未亡人から、もう1つはサラリーマンをはねてしまった20歳の女性から。この二つの事件の解決が、この小説の縦軸です。二つとも意外な結末を迎えます。特に、未亡人の依頼のほうは、読者が「これは妻が怪しいのでは…」と思うのを見越した上で、それでもなお意外な結末を用意してくれていて、エンターテイメントとして最高でした。タイヤ痕などからの、交通事故鑑定というのは、最近でこそTVドラマでも見かけるようになりましたが、当時はかなり新鮮な題材だったんじゃないでしょうか。

もう1つの見所は、主人公の弁護士と、パートの事務員ひろこの恋愛です。なかなか、感動的なドラマです。でも、選評で宮部みゆきさんもおっしゃっているのですが、この「ひろこ」という女性が、理想でしかなく現実的ではないところが、ちょっと弱いです。

でも、さすが山田宗樹さん。というか、デビュー作がこれってすごいですね。そして、最近の作品は、ちゃんとこの頃より、すごくなってる。いい作家さんに出会ったなあ…。
| や行(山田宗樹) | 21:53 | - | - |
スポンサーサイト
| - | 21:53 | - | - |