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▲ 嘆きのサイレン 茅田砂胡 
4125008779クラッシュ・プレイズ 嘆きのサイレン
茅田 砂胡
中央公論新社 2004-11-25

by G-Tools

ばらすほどのネタはありませんので、ネタバレには注意しません。この本は、『デルフィニア戦記』シリーズ、『スカーレット・ウィザード』シリーズ、『暁の天使たち』の3作品を読んだ人でなければ、まったく意味がわからない本です。私は全部読んでいるので問題はないのですが、だったら、新シリーズをアピールするなよ、と、思います。それから、金銀黒の3人が好きな人にはオススメですが、海賊&女王が好きな人には腹の立つ部分が多いと思います。

どうやら『暁の天使たち』とこのシリーズが、茅田さんがずっと書きたかった物語らしいんですよね。だから、キャラに対する著者の愛情みたいなものはたっぷりつたわってくるんです。それにもともと、魅力的なキャラクターを作るのが上手な作家さんだし、デルフィニアから数えたら超大作のレベルに達する長さになってるから、各キャラに対するファンもついてるでしょう?だから、特定キャラのファンにはこのエピソードは嬉しかろう、みたいな場面はたくさんある。書いているほうも楽しいんだろうなあ、と、思う。でも、そのせいで、物語自体はすでに自己矛盾と内部分裂を起こして崩壊してます。茅田さんは同人出身の作家さんにありがちな例のパターンで、ファンに対するサービスが過剰なんだよね。才能がもったいないよ。

物語が崩壊している。というのは、楽しめない、っていう意味じゃないんだけどね。そもそも、『デルフィニア戦記』のキャラと『スカーレット・ウィザード』のキャラというのは、肝心要の部分でかぶってるんです。かぶっちゃいけないところでかぶってるの。一例を出せば、「自分の身は自分で守る。大事な人の事も自分で守る。信頼できる人にしか頼らない」という信念がみんなにあるんです。そういう人たちを『暁の天使たち』以降、主役級で同じ本に出すために、無理やりピンチを作って、強引に仲良くさせて、協力させあっちゃったりするから、おかしなことになるんだよね。「この人たちはあんなにこだわっていた信念をどこに置いてきてしまったのでしょう?」みたいな場面満載。その結果、ストーリーが面白くないのはもちろんですが、キャラクターの魅力まで半減してます。

長いシリーズにするつもりみたいですよ。この状態、どうやって立て直すつもりなんでしょうね?それでも、茅田砂湖さんファンをやめない私って・・・。あまりにも『デルフィニア戦記』が好きだったからなあ。それに、少なくとも今はまだ、『レディ・ガンナー』のシリーズは面白いしね。
| か行(茅田砂胡) | 03:35 | - | - |
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