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■ ぎぶそん 伊藤たかみ
ぎぶそんぎぶそん
伊藤 たかみ

ポプラ社 2005-05

ガンズ・アンド・ローゼスにはまったカズの熱意におされて、文化祭に向けてバンドを組むことになった4人の中学生の、王道の青春小説です。友情、初恋、音楽、親との軋轢、初めての身近な人の死。伊藤たかみさんの本は、一般文芸は抽象的で哲学的で、ついていけないことがあるんだけど、YAはシンプルでわかりやすくていいですね。その中でも、この「ぎぶそん」は、とくにわかりやすいし、爽やかで読みやすい1冊です。

ただ、この本には、イマドキの中学生ではなく、平成元年の中学生が描かれているので(だってガンズですし・・・)、完全に子供向け、というわけではないように思います。いまどきの中学生はガンズを知らないと思うし、携帯が出てこないことに違和感があるし、はやりものも違う。全然違うなあと感じるか、やっぱり青春は青春で同じね、と、感じるかは人それぞれだと思いますが、YAではあっても子供だけのための本ではなく、伊藤さんと同世代の人が、自分の青春を振り返って懐かしめる、そんな1冊だと思いました。

私も近い世代の人間だし、この本の主人公リリィと同じように女子とつるむのが苦手で、リリィと同じようにバンドをやってドラムを叩いていた。でも、なぜか彼女にはあまり感情移入できませんでした。リリィはとにかく初恋に夢中なだけで、可愛らしいんだけど、読んでいて面白くないと言うか・・・あんまり共感できるキャラではなかったです。それがちょっと残念。男の子たち3人のほうが、それぞれに魅力的でした。とくに、かける、ね。

第21回坪田譲冶文学賞受賞
| あ行(伊藤たかみ) | 15:00 | - | - |
■ アンダー・マイ・サム 伊藤たかみ
アンダー・マイ・サムアンダー・マイ・サム
伊藤 たかみ

青山出版社 2001-06

田舎の町に暮らす、17歳たちの物語です。全体としては爽やかというより、痛々しい物語ですが、読後感は良いです。伊藤たかみさんの本の中では、わかりやすくて、読みやすかったです。

主人公には親指が長いという特徴があり、それで携帯メールを人よりも早く打つことが出来るのですが、それが何かの役にたつかと言えばそんなことはありません。母親はずっと前に家を出て行き、小説家をを目指していると言うだけの無職の父親との2人暮らしです。自分の住む町が気に入らず、今の退屈な生活が気に入らず、とにかく東京に出たいとそればかり考えています。しょっぱなから、クールなようで子供っぽい、現実逃避型の、青臭くて、痛いキャラクターです。

そんな彼はある日、居眠りをすると、自分の体から自分が外れてしまうようになります。本当の自分より、外れてしまったあとの残された自分の本体が勝手に動く様子を眺めると、自分より「社会と上手くやっていけている」ように見えます。どうして自分は、外れてしまうのか?自分は「社会とやっていけない」のか?でも、その点についてちゃんと考えることからも、彼は逃げていくようです。

彼の友人たちもそれぞれに、17歳らしく痛いです。引きこもりの兄と、家に戻ってこない父親と、宗教活動にはまる母親という、崩壊した家庭の中で、破壊衝動を抑えられず、壊れていく友人の清春。顔にある傷が目立ちすぎて、学校生活も就職もままならない、でも恋人にみつぐためのお金が欲しい、幼馴染のみゆき。

彼らがどんな物語を織り成し、どんな結末をむかえるのか。内容はかなり痛くて、悲しいエピソードもあるのですが、救いがあるラストが良かったです。限りなく、一般文芸書に近いYAでした。
| あ行(伊藤たかみ) | 23:51 | - | - |
▲ ロスト・ストーリー 伊藤たかみ
ロスト・ストーリーロスト・ストーリー
伊藤 たかみ

河出書房新社 1999-02

僕と、兄(アニー)と、アニーのかつての恋人、ナオミは、微妙な距離を保って、3人で暮していました。しかし、ある日ナオミは、恋人と僕に書置きを残して失踪してしまいます。「失くした自分の物語を探す」ために。そして僕は、そのナオミを探すことになります。

読み始めてすぐにわかる、このややこしい人間関係も、謎が多くて物語に引き込まれる上手い導入でした。ここに、ナオミの妹だという人物が、ナオミのいない部屋を使わせてくれと言い出し、人間関係はさらにややこしいことになってきます。ナオミの行方と、失踪の理由だけでなく、僕、アニー、ナオミ、ナオミの恋人、ナオミの妹、登場人物すべてが、誰が誰の事をどう思っていて、何を探して何をしているのか、そのすべてが謎につつまれていて、読ませます。

文章の、湿り気を帯びた不思議な雰囲気が、恐いようで、哀しいようで、寂しいようで・・・なんとも言えずいい感じ。雰囲気だけなら、かなり好きな本です。でも、ただ、雰囲気だけを楽しんで読むには・・・長すぎる本です。

ストーリーは、謎が謎を呼ぶ前半、とても面白かったんです。ただ、その謎の解決編である後半が、よくわからない。たんにわたしが馬鹿なだけという可能性もあるのですが、解決したのか、していないのか、それさえわかりませんでした。ミステリィだと思って読んでいたものが、実は心象風景描写文学だった、という感じです。

ミステリィだと思って読んでいたら、ファンタジーやホラーだった、というのは、個人的に嫌いなパターンですが、それでも一応の回答はもらえるので、納得はする。するしかない。この本の場合、答えはどこにもなく、もやもや感だけが残ってしまいます。そもそも、無理やりジャンルわけするなら、これはミステリィではなく、初めからファンタジーだと思って読むべきだったんでしょうねー。うん。そうすれば、答えがないことを、余韻として、いいほうに感じられたかもしれません。読み方を間違えました。

「これは、何の写真でしょう?」と、言われて、その写真を色んな方向から見たり、遠くから見たり近くから見たりして、一生懸命考えていたら、答えは、「天才画家の抽象画を写真に撮ったもの」だった・・・みたいな本でした。

雰囲気が好きなだけに、前半が面白かっただけに、わりと残念でした。哲学とか、純文学が好きな人には、楽しく読めるのかもしれないし、わけがわかるのかもしれません。
| あ行(伊藤たかみ) | 12:44 | - | - |
■ 盗作 伊藤たかみ
盗作盗作
伊藤 たかみ

河出書房新社 2003-06-13

スランプに陥って何も書けなくなった、作家の辻克己。彼のペンネームは、亡くなった親友のカツミからとられています。彼が新人賞をとり作家になった処女作品も、カツミから送られてきた、詩とも小説とも言えないイメージのフロッピーを、小説に起こしたものでした。

書きたくても書けない苛立ちにまかせて、様々な事を思い出すうち、カツミの真の姿を、カツミの死の真相を、どうしても知りたくなった辻克己は、カツミの恋人であった洋子に連絡をとります。

後書きはストーリーを読み終わってから読んだほうがいい小説です。比較的小さいものではありますが、ネタバレがあります。でも、この後書き、ファン必読です。伊藤たかみさんのファンの方がいらしたら、この本はおさえておきましょう、って感じです。

ミステリーだと思って読み始めたら、だんだん、ミステリーなのかホラーなのか分からなくなってきます。フィクションなのかノンフィクションなのかもわからなくなって、今読んでいる文章が何なのかわからなくなって・・・。ものすごく、独特の雰囲気のある本です。幻惑される、とでも言えばいいのでしょうか。オリジナリティはありましたね。(あーでもちょっと春樹っぽいのかも。春樹をちゃんと、系統立てて読んだことはないので、はっきりとは言えないけど。)

それから、この本は、主人公・辻克己の孤独感や寂寥感が、行間から滲み出ていました。現在進行形で、作家である彼と深く関わっている人物は、ほとんど登場しません。彼は、カツミと洋子とすごした過去にいまだにとらわれており、カツミを失ったこと、それによって、洋子をも失ったことに、まだ慣れることが出来ないでいます。それをわたしが勝手に感じた事が正解なのであれば、なかなかよくできた小説なのではないかなあと、思います。言葉にならない喪失感に満ちた本でした。

ミステリーとして読んでしまうと、謎がポロポロ落ちたままになっているので、気になる。すっきりしない感じです。

さて、この本は、全編に、ビートルズネタが溢れています。ある世代の人にとっては、ビートルズは時代の一部であり、自分の人生の一部でもあるのでしょうね。そういう大きな文化のなにかしらの共有というのが、わたしの世代ではもうないような気がするので、羨ましかったです。美空ひばりとか、ビートルズとか、ね。今は、好きな音楽のジャンルも色々だし、そもそも娯楽の種類自体が多くて、音楽をあまり聞かない人もいるでしょう。わたしの世代なら、子供の頃に見たアニメとかTVゲームあたりで、かろうじて共通の文化があるように思いますが、思春期以降だと厳しいですね。今の子供たちが大人になるころには、どうなんでしょう?きっともっと厳しいですよね。娯楽の多様化には、いい面もあれば、寂しい面もありますね。
| あ行(伊藤たかみ) | 23:06 | - | - |
■ リセット・ボタン 伊藤たかみ
リセット・ボタンリセット・ボタン
伊藤 たかみ

幻冬舎 2000-06

再読。

大学生の僕は、自殺志願者が集まるHPの掲示板で、昔の恋人と同姓同名の自殺志願者を見つけます。静かに遺書を書ける場所が欲しいという彼女と、お金がなくて食べるものにも困っていた僕の利害関係は一致し、彼女は僕の部屋で長い遺書を書くことになりました。

そしてその間に、僕は彼女に恋をします。この恋の行方は? 

芥川賞受賞の伊藤たかみさんの本を再読中です。伊藤さんの本は、全部好き、とは言えないのですが(難解なものもあって、昨日1冊挫折してたりします・・・)、児童文学と恋愛小説に関しては、好きです。この本も好きでした。大好きでした。

でも、どこが良かったのかは、上手く言えません。読んでいる間、波乱万丈の展開があるわけでもなくて特に楽しくないし、けして読後感は良くないし、言葉にすると感想は「切ない」になってしまうけど、だからといって手放しで泣ける感動のストーリーというわけでもない。僕も彼女もまだ若く、お姉さまの私はちょっとだけ、彼らに説教したい気分になって、全面的に共感もできません。この本が本当に恋愛小説なのかどうかも、ちょっと疑ったりしています。それに、彼女の遺書の内容がほとんど描かれていないのも不自然でした。

でも私には、僕の気持ちも、彼女の気持ちも、少しずつわかるような気がするのです。彼らの感じる虚しさも、大切な人を失うことの辛さも、それをいつまでも引きずっている心細さも、それから、死ぬんだという固い決意も。

で、薄い本であることを幸いに、二度読みしました。一度目より、二度目のほうが泣けました。私にとっては、リアリティのある本でした。みんなにオススメとは言いません。完成度の高い小説だとも言いません。でも、タイミングによっては、スポっとはまります。私、初読のときの記憶、全然ないんです。印象に残らない本だったんです。それなのに、今読むと、こんなに泣ける。やっぱり三十路になると涙腺がゆるむんですね(笑)。

人生をリセットしたいと思ったことのある人に。そして、その場所から、いまだに卒業できていないような気がする人に、おすすめです。(すごいピンポイントなオススメ本(笑)。)

伊藤たかみさんに初チャレンジ、という方にはオススメしません。伊藤たかみさんの作家人生においては、過渡期の実験的作品と思われ、この本が好きだからといって、伊藤さんの他の作品を読み漁っても、似たような作品には出会えないと思うからです。
| あ行(伊藤たかみ) | 12:32 | - | - |
▲ 卒業式はマリファナの花束を抱いて 伊藤たかみ
卒業式はマリファナの花束を抱いて卒業式はマリファナの花束を抱いて
伊藤 たかみ

河出書房新社 1997-05

って、別に本当のマリファナのことじゃないんでしょう?と、思って読み始めたら、ストレートにドラッグ中毒の少女の物語だったのでびっくり。芥川賞記念に、伊藤たかみさんの未読本を読んでおこうと思ったら、すでに図書館に残っていたのは閉架のこれ1冊でした。みなさん、すばやい。負けた(笑)

主人公は、半年後には大学を卒業することになっている、22歳のサラ。(本名、サラシナからのあだ名。最初外国人かと思った(笑)。同じ年の、血のつながらない妹、エミリと、一緒に暮しています。エミリは色んな精神病と診断された経験があり、精神科でもらえる薬と交換で、麻薬を手に入れて遊んでいます。マリファナ、LSD、アシッド・・・。擬似恋愛関係に陥っている彼女に引きずられるように、サラもドラッグに手を出します。

なんていうのかな、アングラサブカルチャー文学、っていう感じなのかな。最近の低年齢向け少女漫画や、携帯小説なんかが好きな人は、そこをちょっと卒業したくなったら、手を出してみるといいかも。

ちょっとだけ古いな、最近の本ではないなあ、と、思わされるのは、2人がドラッグに走ったり、擬似近親相関関係にいたる理由というのが、「ただなんとなく」とか「退屈」とかいう曖昧な理由ではなく、ありがちな筋書きではありますが、きちんと描かれていること。複雑な家庭環境と、それによる過去の悲劇によって、エミリが苦しむ様子が描かれている。だから古い人間である私にも、けっこう読みやすかったです。

それに、もともとはサラの同棲相手で、エミリと浮気をして出て行った京介、という男性が絡んで、物語もちゃんと展開します。破滅していくエミリではなく、ひきずられるサラのほうを語り手にしたことで、よけいに読みやすくなっていました。

文章には癖も、素人っぽさもあるし、ドラッグをやっている人の一人称の言葉という事で、そういう意味では読みやすいわけじゃないんだけど・・・。肥大した自己をもてあまして、ひたすら自分の中でグルグルするだけの、青い青春文学小説ではありません。意外なことに、背景も、物語も、山場も、結末も、ちゃんとある小説でした。

きっと、好きな人はものすごく好きなんだろうなあ、この本。私は、刺激重視の本は、1回読めばもう十分っていうタイプなので、「好きな人」ではないけど、それでも、比較的、読める本でしたし、2人に共感できる部分もありました。
| あ行(伊藤たかみ) | 21:47 | - | - |
■ 指輪をはめたい 伊藤たかみ 
4163222901指輪をはめたい
伊藤 たかみ
文藝春秋 2003-10-08

by G-Tools

タイトルだけ見て(図書館本なので帯はなし)結婚したい女の人の話かと思ったら・・・違ったのでびっくりしました。いい意味で。

スケート場で転んで頭を打った「僕」は、逆行性健忘で、その数時間前の記憶を無くしてしまいます。テレビドラマなどとは違い、こういった記憶喪失で記憶が戻る事はあまりないそうです。それに、数時間の記憶の欠落など、お酒を飲みすぎて記憶がなくなる程度のもので、推測で補っておけば問題のないものです。普通は。

ところが「僕」には、この数時間の間に、プロポーズをする相手を決めたという記憶があるのでやっかいです。なぜやっかいかと言うと、その相手が誰かを思い出せないからです。婚約指輪もしっかり買って持っているのに、誰の指にはめればいいのかわからないのです。「僕」は困ってしまいます。「僕」は、それぞれに魅力的な3人の彼女のうち、誰にプロポーズするつもりだったのでしょうか?

読み終わってみると、実はファンタジー的な要素のある作品だったんですが、ある意味、これはファンタジーというよりホラーだなあ。物語が終わったような終わっていないような、不思議なラストです。でも、この小説の着地点はここしかないだろうという場所に、ピンポイントで落ちてきたぞ、と、思うので、このラストに満足です。

主人公が、最近読んだ「僕のなかの壊れていない部分」と似ていたので、つい比べてしまいました。精神年齢が低いので、女性に対しても不誠実な、モラトリアム青年。(こちらのほうがずっと短いし、小説としての趣旨が違うので、比べちゃいけないとは思うんですが。)「指輪を〜」のほうが、エンターテイメントに徹していて、わかりやすくて、読みやすいです。オススメ!
| あ行(伊藤たかみ) | 00:22 | - | - |
▲ 雪の華 伊藤たかみ 
4758410399雪の華
伊藤 たかみ
角川春樹事務所 2004-09

by G-Tools

主人公・大学生の優は、「共感覚」の持ち主です。すべての匂いが視覚的に「形」として見えてしまいます。人間はそれぞれ指紋や顔のように、独自の匂いがあり、それに対応する形があり、まったく同じ「形」を持つ人はいません。ところがある日、優は、もう死んだはずの、かつて思いを寄せた女性・京子の「形」を街中で見つけます。しかもその女性・七海は、かつて京子の恋人であった霧島の彼女になっていました。優は、このことを不思議に思い、七海に近づきます。

優・京子・霧島、そして、優・七海・霧島。繰り返される運命的な三角関係と、それに苦しむ七海と優。優が事故だと信じていた京子の死にも、さまざまな謎があることが、霧島の様子からわかってきます。もう死んだ女性を思う二人の男性と、2人を愛した女性の、切ないラブストーリーです。私の好みとしては、一番いい形で決着がついたので、よかったと思います。正直言って、ストーリーにはつっこみどころ満載ですので…オススメというほどではありませんけど。(オタクという設定の女の子が、本当に会話で「おたく」と相手の事を呼ぶんですよね…。なんか、こういう風にあからさまに、人間を型どおりに描かれると、読者としては引きますよね。ペラペラに薄い感じがする。)

でも「共感覚」に関する記述が興味深かったです。こういうものを持っている人は、本当にいるんだそうです。たとえば、文字を見ると、必ずそれに対応する色を感じる。あるいは、ある音を聞くと、必ずそれに対応する匂いを感じる。

私は、以前に、絶対音感について勉強していたときに、この言葉を聞いた事があります。幼少期に色つきの鍵盤で音階を習うと、絶対音感と色が結びついてしまうという話でした。70年代後半の日本で、とある全国展開の幼児音楽教室は、ドは赤、レはオレンジ、ソは緑、といったように、色のついた鉄琴・木琴を使って音階の授業をしていました。そこを卒業した子供達は、大人になっても、ドの音を聞くと赤いような気がするんだそうです。それを「これは絶対音感ではなく、後天的に植えつけられた、共感覚のようなものである」とその資料では書いていました。これは「共感覚のようなもの」の話であって、共感覚の話ではないんですけど、その時に「共感覚」に興味を持って少し調べてみたんです。医学の専門書は難しくて、たいしたことはわかりませんでしたけど…。

そんなわけで、私は帯のこの言葉に興味をもって、この本を読みました。「共感覚」に興味のある人にはオススメ…だけど、そんな人少ないだろうなあ。
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