2013.08.16 Friday
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やってられない月曜日 柴田 よしき 新潮社 2007-08 |
どんなにちっぽけだったとしても、いつだって「私の世界」の主人公は私自身!会社という世界で働いたことのある女子なら、きっとみんなが共感できる「やってられない」感が、軽やかに描かれていて、楽しく読めました。コネで大手出版社に入社だなんて、個人的にはそれだけで、羨ましいことこの上ないですけどね(笑)。
私、高遠寧々、28歳。実はコネ入社だけど、いちおう大手出版社経理部勤務。彼氏なんていなくても、気の合う同僚もいるし、お気楽な一人暮らしを満喫中。でも、そんな平凡な日々にも、いろんな事件は潜んでて――不倫、リストラ、社内イジメ。「あるあるある!」って思わず呟いちゃう、本音満載のワーキングガール・ストーリー。
朝顔はまだ咲かない―小夏と秋の絵日記 柴田 よしき 東京創元社 2007-08 |
水底の森 柴田 よしき 集英社 2004-02 |
「もう森へなんか行かない」シャンソンがエンドレスで鳴り響くアパートの一室で顔を潰された男の死体が発見された。部屋の借主である高見健児と風子の夫婦は行方不明。翌々日、高見の絞殺死体が見つかるが、風子は依然姿を消したまま。刑事・遠野要は、風子の過去を追ううちに、忘れ得ぬ出来事の相手が風子であると気づき、烈しく風子を求め…。時間と距離を超え、繋がる謎。愛とは何か、人間性とは何かを真摯に問い掛ける、長編ミステリ。これは力作でした!とても読み応えがありましたし、長いのに、最後まで引きつけられる小説でした。さすが柴田さんです。
回転木馬 柴田 よしき 祥伝社 2007-03-13 |
失踪した夫を追い続ける女探偵・下澤唯の前に、忌まわしい過去の事件が浮かび上がる。「観覧車」「回転木馬」の主人公、女探偵の下澤唯という人物が、私はとっても好きなんです。本当に魅力的な女性だなあって思うんです。柴田よしき作品の登場人物の中で、一番好き。まあ、失踪した夫を一途に待ち続けている妻、という設定であるので、暗いキャラクターではあるんですけど、強くたくましく、不器用なほどに正直で、そして、とても優しい女性です。すごくカッコイイんです。
渋川さわ子という関係者。
夫の目元を残す美少女…。
夫は唯を本当に裏切っているのか?
希望と哀しみが交錯する著者渾身の感動ミステリー。
銀の砂 柴田 よしき 光文社 2006-08-22 |
求愛 柴田 よしき 徳間書店 2006-09 |
窓際の死神(アンクー) 柴田 よしき 双葉社 2004-12 |
Ankou(アンクー)一見普通の窓際サラリーマンに見える、島野、という男。彼は死神です。普通の人には、見ることができません。彼を見ることができ、彼と話すことができる人には、「死」が近づいているのです。
フランス・ブルターニュ地方に伝わる死神。
アンクーを見ると、
自分または自分の愛する人が、死ぬ、とされている。
麦穂はその店に座ってワイングラスを傾けている時、感じるのだ。
自分には才能があるのだ、ということを。
創造の神が自分を包んでいるのだ、ということも。
そして、
それは決して幸運なことではなのだと、麦穂は知っている。
いつの日か自分は、想像の神の掌の上で断末魔の悲鳴をあげるのだろう。
たぶんその時、その最後の瞬間に、向かい側の空席に座っているものの姿が、見えるのだろう。