2013.08.16 Friday
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ドラえもん短歌 枡野 浩一 小学館 2005-09 by G-Tools |
せつなくて歌人枡野浩一さんが、ご自身の主催する「枡野浩一のかんたん短歌ブログ」や、その他の場所で募集されていた「ドラえもん短歌」の傑作集。素敵な歌がたくさんあるんですけど・・・引用、即、ネタバレ、だよねえ・・・。というわけで、表に出ているこの二首だけ出します。
ちょっと笑えて
うなずける
短歌になった
ドラえもんです
自転車で君を家まで送ってた漫画の吹き出しに、短歌1首というデザインで、それがいい味出しています。すごいシュールです。ドラえもんを読んでいた頃、のび太と同じ年頃だった、あの頃を思い出しつつ・・・短歌の内容には、現在の自分が共感している、という不思議な感覚。懐かしくて、あったかくて、けっこう切ない。素敵な歌集です。オススメ!
どこでもドアがなくてよかった
失恋をグウで殴ってもう決めた
私今日からジャイアンになる
かなしーおもちゃ―あるある短歌〈1〉 枡野 浩一 インフォバーン 2005-01 |
わけもなく家出したくてたまらない 一人暮らしの部屋にいるのにあれ?うーん。短歌だけ見ると思ったより真面目だなあ。でも、この本は「笑える」本なのよ。右ページが短歌、左ページにコメントというか突っ込み、という構成で、見開きで一つの短歌を紹介しています。選ばれている短歌自体ももちろんわたしは好きなんだけど、左ページがいいんです。秀逸なんです。笑えるんです。もう1つ頭にこびりついてる短歌があるんだけど、それは、ここには書きたくないわ・・・。いきなり扉(っていうのかな。表紙の後ろね)にのってるから、本屋さんで見かけたら、そこだけでも見てみてねー。
人ひとり食べてくことがやっとなのそういうことなのごめん黒ネコ
正座して結婚しようという僕にニャーと鳴くのはイエスかノーか
体内に葉緑体がないせいで地球を守れなくて悲しい
けっこんて血の痕と書くほうですか? それとももっと残酷なもの?
梶くんと結婚します。佐藤くん、さよなら。小野くん、もっとさよなら