2013.08.16 Friday
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文盲 アゴタ・クリストフ自伝 堀 茂樹 白水社 2006-02-15 |
今後も永遠にはかり知ることのできないのは、あの(スターリンの)独裁政治が東欧の国々の哲学・芸術・文学に対してどれほど忌まわしい役割を演じたかという事である。東欧の国々に自らのイデオロギーを押しつけることで、ソビエト連邦は東欧の国々の経済発展を妨げただけではない。それらの国々の文化とナショナル・アイデンティティーを窒息させようとしたのだ。(中略)自分の国が他国を不当に支配したことを、彼らは一度でも恥じたことがあるのだろうか。今後、恥じることがあるのだろうか。
ペルザー家 虐待の連鎖 (ヴィレッジブックス) Richard Pelzer 佐竹 史子 ソニーマガジンズ 2004-10 |
夢からさめて (扶桑社ロマンス) V.C. Andrews 長島 水際 扶桑社 2007-01 |
第三の嘘 アゴタ クリストフ Agota Kristof 堀 茂樹 早川書房 1992-06 |
私は彼女に、自分が書こうとしているのはほんとうにあった話だ、しかしそんな話はあるところまで進むと、事実であるだけに耐えがたくなってしまう、そこで自分は話に変更を加えざるを得ないのだ、と答える。私は彼女に、私は自分の身の上話を書こうとしているのだが、私にはそれができない。それをするだけの気丈さがない、その話はあまりにも深く私自身を傷つけるのだ、と言う。そんなわけで、私はすべてを美化し、物事を実際にあったとおりにではなく、こうあって欲しかったという自分の思いにしたがって描くのだ、云々。あのとんでもない『悪童日記』が、美化されたものなんですって。こうあって欲しかった自分なんだって。なんかどうしようもなく切なくなりますね。彼らはどれだけ孤独で、どれだけ絶望していたんでしょう。なんでそこから抜け出せなかったんでしょう。
一冊の本は、どんなに悲しい本でも、一つの人生ほど悲しくはあり得ません
ふたりの証拠 アゴタ クリストフ 堀 茂樹 早川書房 1991-11 |
大人になる過程で訪れる自己同一性の危機、有限の個と他者の関係、戦後ヨーロッパの東西分割などを同時に象徴するような、あっさりと叙述されているだけに却ってリアルな「別離」のシーンだった。
悪童日記 アゴタ クリストフ 堀 茂樹 早川書房 1991-01 |
水曜日のうそ C. グルニエ 河野 万里子 講談社 2006-09 |
きみがくれたぼくの星空 ロレンツォ・リカルツィ 泉 典子 河出書房新社 2006-06-08 |
「泣くまいと思っても、この本はぜったいに無理だ。泣かなかったら人間じゃないし、マンモスでも、シラミでもない。」すいませんね。確かに感動はしたけれど、泣くところまではいかなかった。わたしの感受性、シラミ以下です。