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ヘヴンリー・ブルー 村山由佳
ヘヴンリー・ブルー 「天使の卵」アナザーストーリーヘヴンリー・ブルー 「天使の卵」アナザーストーリー
村山 由佳

集英社 2006-08-25

「天使の卵」映画化記念ということで出版された、アナザーストーリー。うん、映画化記念でね、という事でそういうのもありなんじゃないでしょうか、という一冊でした。個人的には、「天使の卵」と「天使の梯子」で十二分に満足していたので、この記念品は蛇足という気がどうしてもしてしまうのですが、この本はこの本で、いい本でした。「天使の卵」を読んだ時は、ただただ可哀そうな立場だった夏姫ちゃんの、そうではない部分がさらにさらに描かれていて、ああ、時がたったんだなあ、と、感無量でした。(わたしは多感な少女時代(笑)に「天使の卵」をリアルタイムくらいで読んだのでね。)
| ま行(村山由佳) | 17:39 | - | - |
■ 夢のあとさき 村山由佳
おいしいコーヒーのいれ方 (10)おいしいコーヒーのいれ方 (10)
村山 由佳 志田 光郷

集英社 2006-05

とにかく帯が最低。

ショーリとカレンには、おめでとう!の一言。

最終巻かな、と、思ったけど、まだ続くんですね。

今でも、児童文学・YA・ライトノベルを違和感なく楽しめる私ですが。こういう若い人向けの恋愛オンリー小説は、そろそろ辛くなってきたようです。年だなあ(笑)。

辛いっていうか、なんか、こっぱずかしい。「自分の若い頃を見ているよう」であるならば、温かい気持ちで読めて、平気だと思うんだけど。この手の本ってそうじゃなくて、「自分が若い頃夢見ていたよう」なんだよねー。「過去の妄想」(爆)が、活字になってあらわれるというのは、こっぱずかしいものですね。
| ま行(村山由佳) | 12:21 | - | - |
■ 聞きたい言葉 村山由佳
4087031551おいしいコーヒーのいれ方 (9)
村山 由佳 志田 光郷
集英社 2005-05

by G-Tools

ストーリー、突然スピードアップで進みましたねえ。かれんの人生は大きく転換しましたし、守ってきた優しい秘密も、とうとうばらしてしまいましたね。ここまで、本当にじれったかったので、よっしゃ!って感じです。

でも・・・勝利とかれんの2人の仲は、相変わらずなのね・・・。まあ、2人がいいならいいですけどね。かれんって25とか、26とかにはなってるよね?勝利も二十歳くらいだよね?で、2人とも一人暮らしでしょう?これで2年つきあってて、キスだけという小説は・・・逆になんかいやらしい感じがするんですけど・・・。まあ、勝手にしてください〜。
| ま行(村山由佳) | 22:00 | - | - |
● 天使の梯子 村山由佳
4087813193天使の梯子
村山 由佳

集英社 2004-10

このレビューには『天使の卵』のネタバレがあります。

この小説はすばる新人賞を受賞した『天使の卵』の10年後を描いた続編です。

『天使の卵』を10年前に読んだ時、泣いたのを覚えています。だからと言って、べつに私の中で『天使の卵』の評価がものすごく高いか、といえばそういうわけではありません。『天使の卵』はすごく評判が良くて、賞もとっているし、売れた本だけど、わたしはなんだかご都合主義すぎる小説だなあ、と、思いました。登場人物は運命的な恋愛のために過去を作られた感じがしたし、エピソードのすべてがなんだか唐突で、周りがさわぐほど良い作品だとは思いませんでした。

それでも、最後にぼろぼろ泣いたんだよね。感動して泣いた、というより、あれは悔し泣きでした。どうして、こんなにも悲しいラストなんだろう。なんでこうなっちゃうの?って。まあ、それだけ登場人物に感情移入して読んでしまったのですから、やっぱり村山由佳さんはすごい、ということになるのでしょうか。わたしのように冷めた目で読んでいる人も、最終的には引き込まれてしまったのですから。

さて、前置きはこのくらいにして『天子の梯子』ですが。前作を読んだ人には、ぜひオススメです。読んだほうがいいと思います。前作ではただただ可哀想な目にあっていた夏姫ちゃんを、きちんと拾い上げています。それに、よく考えると前作では、ただただ情けなかった歩太くんのことも見直せます。

ご都合主義とか、唐突な展開とか、前作でわたしが気に入らなかった点に関しては、そのままです。というか前作以上です。だから前作を好きだった人は、きっと好きです。『天使の卵』で姉と恋人を失った夏姫が、姉の年になり、姉そっくりの姿になって、姉をなぞるような恋愛に落ちていく。前半の夏姫と慎一の、ありえないくらい綺麗で、あくまで真面目でひたむきな恋愛は、村山節全開です。今、純愛ものって人気あるみたいだから、そういう意味でもオススメです。

正直なところ、私は、プラスチックの表面をつるつるなでているような感じがして「あ、この本買わなくてよかったかも・・・」と、前半で一瞬思いました。

でも、後半が良かった。わたしは『天使の卵』より、この『天使の梯子』のほうが好きです。あくまでも『天使の卵』の続編として読んでいるので、10年がたった歩太くんの成長ぶりに感無量でした。辛い、重い、苦しい出来事を、こんな風にのりこえていく男の人って、かっこいいなあ・・・と。ワイルド歩太くん、かっこいい!慎一のばあちゃんや、社長さんなど、歳月の重みを背負った人たちのキャラクターも良かったです。

今回、私は泣きませんでした。でも、かなり感動しました。時が流れる、ということの悲しさ、残酷さと、美しさがあふれていました。
| ま行(村山由佳) | 02:05 | - | - |
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