2013.08.16 Friday
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時砂の王 (ハヤカワ文庫 JA オ 6-7) 小川 一水 早川書房 2007-10 |
「戻れないんだ。俺たちは歴史を変更しすぎた。サヤカのいる時間枝は時の彼方に埋もれてしまった。再び彼女が生を享ける可能性は、億に一つもない。いや、そこにたどり着ける可能性がない。俺は……この俺が、俺でさえ、彼女を忘れてしまいそうなんだ」
「口を出すだけの主に何ができる?それで戦っていたつもりか?自惚れるな。これは妾たちの戦だ。主がおらずとも妾たちは生き、死んでやるわ!惑わしの魔女め、疾く失せろ!」普通のタイムトラベルSFでは、過去を変えてはいけない、歴史に干渉してはいけない、という点がしつこいくらい強調されますよね。でもこの本の場合、全編通して人類は常に滅亡の危機にあり、その最悪のシナリオを防ぐために、そんな事は言ってられない状況にあります。その感覚に慣れてしまって読んでいたら、ラスト付近になって「過去に介入してはいけない」的な、常識通りのセリフを言う人が出てきて、そんな所に私は、「ああ、人類は助かったのね!」と実感して、ちょっと可笑しくなりました。そこでかよ!とセルフつっこみしました。
天涯の砦 小川 一水 早川書房 2006-08 |
老ヴォールの惑星 小川 一水 早川書房 2005-08-09 |