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チェケラッチョ!! 秦建日子
チェケラッチョ!!チェケラッチョ!!
秦 建日子

講談社 2006-02

映画化もされた、青春ラブ&ラップストーリー。今さら読みました。沖縄が舞台というのがいいですね。内容によく合っていて、いい雰囲気が出てました。

ただ・・・うーん。うーん。とりあえず私は、素人の下手なラップなんて、たぶん聞いていられないだろうと思うんですよね(笑)。心が狭いのかなあ。耳と頭が痛くなって、耐えられないような気がする。だから、そのあたりで、物語に最後までのりきれず・・・。

恋愛方面では、主人公である唯の姉、ミナ姉の恋愛と結婚がかっこよくて、幸せそうで、羨ましい!と、思いました。ミナ姉はいい女でした。

でも、肝心の唯たちの恋愛模様には、リアリティが感じられなくてやはりのりきれず・・・。秦建日子さんって、男性?女性?今まで考えたことがなかったけど、この本を読むと、男性っぽいな、と、思いました。この年頃の女の子目線で、恋愛を描くのに、無理があるような気がしたんですけど。

唯が年齢のわりに、恋愛方面で子供すぎるし無邪気すぎるんですよねー。奥手とはまた違う、子供っぽさ。唯は、少年漫画の中にだけいる、理想の恋する乙女って感じです。明るくて、元気で、わかりやすくて、可愛らしい。

唯よりちょっと年が下の、ローティーンの女の子たちは、この本が好きかも、と、思います。唯の健気な恋に、素直に気持ちを重ねられると思います。そんな瑞々しいお年頃が、もんのすごく遠くなってしまった私には・・・ちょっときびしかったです。
| は行(秦建日子) | 20:32 | - | - |
● SOKKI!-人生には役に立たない特技- 秦建日子
SOKKI!-人生には役に立たない~SOKKI!-人生には役に立たない~
秦 建日子

講談社 2006-04-07

前作「推理小説」が、どちらかというと期待はずれだったので、今回はまったく期待せずに読んだんですが、かなり良かったです。面白かった〜。

大学生になったら音楽をやろうと決めていた本多ですが、好みの顔の女の子に誘われた、というだけの理由で、まったく興味のなかった速記研究会に入部することになります。本多は仲間たちと酒を飲み、希美という同級生に恋をし、希美をめぐる恋のライバル、黒田とも友情を深めながら、速記に燃える大学生活を送ります。甘酸っぱくて、ほろ苦くて、暑苦しい。もう、ど真ん中の青春小説でした。

速記というものを、はじめてじっくり見ました。これは、大変なものですね。同じ形でも線の長さや、丸の大きさで違う字になる。平仮名も、漢字もある。略語もあれば、熟語もある。こんなに奥が深いものだとは思いませんでした。興味深かったです。速記を覚えるうちに、本多が自分の気持ちを速記で書くようになっていくのですが、そういう映像的な演出も、とても良かったです。

希美と本多と黒田の三角関係は、思いっきり切なかったなあ。ただ、終始本多視点なので、希美の気持ちはわかるようなわからないような・・・。最後まで読んで、「で、いつだったらよかったの?」と、考えてしまいました。

っていうか・・・もうねー。

ストーリーがどうとか、キャラクターがどうとかいう以前に、私はこの物語の舞台に、すっかりやられてしまいました。ノックアウト。私の母校が舞台なんです。しかも、時代設定が1980年代。私が入学したのは1990年代の終わりですが、この本の空気感はとても懐かしいものでした。周辺の街や、校内の風景の描写も緻密で、店の名前も実名がしっかり出されていて、それだけで大学時代にタイムスリップしたような気分でした。早慶戦のあとで新宿に出て「北の家族」で飲み会やってたら乱闘騒ぎが起こって店を追い出されたところにパトカーも救急車も来ちゃってあー大変、とか、もうそのまんま私の青春の1ページです。(へたれの私は1ページ目で挫折し、2ページ目からは比較的おとなしいサークルに移動したのですが・・・それでもやっぱり救急車は来た(笑)。)

今はもう、この本に何度も出てくる、法学部の授業が行われる8号館も、彼らが通った学食も、部室のあった第一学生会館も、ありません。綺麗で便利な、近代的な建物に立て替えられ、まるで別の場所のような顔をしています。今はない懐かしい場所の数々が、本の中でよみがえり、そこでど真ん中の青春ストーリーが展開されるなんて、もうそれだけで、メロメロです。

というわけで、●をつけましたが、まったく冷静ではない評価です。でもうちの大学は、とにかく学生の人数が多いことだけは今も昔も確かなので、私のように、この舞台だけでもう懐かしくて辛抱たまらん、という人、それなりの数いるんじゃないかな。

それにこの小説は、もうすっかり大人になった本多が、過去を回想する、あるいは妻に語る、という形で描かれているので、全体に「懐かしさ」が漂っています。それは他の学校を卒業した人にも感じられると思うし、共感できる、温かいものです。ラストシーンは技あり!って感じで素敵だし(あざとい!とも言うけど・・・)甘酸っぱくて、ほろ苦くて、暑苦しい青春小説なのに、読後感の良い仕上がり。上手い!

秦建日子さん、見直しました。他の本も読もう。
| は行(秦建日子) | 10:51 | - | - |
推理小説 秦建日子
photo
推理小説
秦 建日子
河出書房新社 2005-12-21

by G-Tools , 2006/04/06





全く面識のない人々が相次いで惨殺された。事件をつなぐのは「アンフェアなのは、誰か」と書かれた本の栞のみ。そんな中、警察と主要出版社に「推理小説・上巻」という原稿が届く。書かれていたのは事件の詳細と殺人の予告…。
 
「MARC」データベースより
ドラマ「アンフェア」の原作。
ドラマは、全体としては、かなり好きでした。
最終回の唐突さにだけは、文句があるんですけどね。

それにしても、この原作からあのドラマ、というのはかなりすごい!
ベツモノにしてしまうわけでも、薄めて引き伸ばすわけでもなく、
原作の内容を深めた上で、さらに続きを作った、って事ですよね。
終っている推理小説の続きを作るって、相当難しいはず。
ドラマスタッフに、拍手です!

キャストははまり役だったと思うし、演出もかなり原作に忠実。
小説の名シーンは、そのまま映像化された、という感じで、
原作ファンの方も、満足できたドラマだったんじゃないでしょうか。
でもはっきり言って、ドラマのほうが、ずっと面白かったです。

原作を、一小説として読むと・・・。
かなり、イマイチでした。物足りなかったです。

元々、秦建日子さんは(ハタタケヒコさんだって。読めない!)
脚本家・演出家、ということで、そのせいなのでしょうか。
全体的に、映像的な小説です。
きっぱり言ってしまいますが・・・悪い意味で、です。

場面転換がひじょうに早く、言葉が足りません。
特に、登場人物の背景や、心情を、きちんと描けていないので、
うすっぺらい小説になってしまっている気がしました。
視点がころころ変わるのも、演出的に成功しているとは言いがたい。
視点にあわせて文体を変えているようなのですが、それも読みにくかった。

ごめんなさいでした。
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