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● ぼくは悪党になりたい 笹生陽子
4048735357ぼくは悪党になりたい
笹生 陽子
角川書店 2004-07

by G-Tools

エイジ、17歳。シングルマザーの母親と、異父弟との3人暮らし。仕事に恋愛にと忙しい母親に代わって、家事全般をこなし、腕白な弟の面倒を見て、幼馴染みの羊谷には振り回されっぱなし。エイジは、お人良しで、小心者の、苦労人で、読み始めるとすぐに彼の味方になってしまい、素直に応援したくなります。

物語は、母親が2ヶ月の長期出張中、自分は明日から修学旅行、という時に弟が水疱瘡にかかる、というエイジのピンチからはじまります。助けを求めて、母親の電話帳からランダムに選んでかけた電話番号。あらわれた親切な男性は、どうやら弟の父親らしく…。

責任の重い日常生活から逃げ出し、エイジは悪党になれるのか?話の本筋もすごく面白いですが、エイジと羊谷の友情(?)物語が、今時風に爽やかで好きでした。続編を期待します。羊谷主役バージョンなんかも面白そう。
| さ行(笹生陽子) | 22:41 | - | - |
■ サンネンイチゴ 笹生陽子
4652077491サンネンイチゴ
笹生 陽子

理論社 2004-10

主役は、文芸部で詩を書いているナオミという中2の女の子です。正義感が強くて、理不尽な教師に腹がたってたまらないんだけれど、目だつような行動はとりたくない、と、思っています。

もう一人の主役は、ナオミとは対照的なトラブルメーカー、けんかっぱやくて、先生にも堂々と意見を言える女の子、アサミです。

この2人が友情を育んでいくという、言ってしまえば、ありきたりな物語なのですが、この本がちょっと面白かったのは、生物としての「街」というものに関する記述です。「街」が第3の主役と言えるかもしれません。私の大学にはこういう研究をしている人たちがたくさんいましたが、そこに閉じ込められているのは、中学生くらいまでの子供達なんだよなあ、と、思いました。それ以上大人になってしまうと、出て行く事ができるので、余裕がある。

まあ、そんな感じでうまく言えないけど、中学生以下に特にオススメです。もちろん大人が読んでも面白かったですけど。
| さ行(笹生陽子) | 01:05 | - | - |
★ 楽園のつくりかた 笹生陽子
4062113880楽園のつくりかた
笹生 陽子
講談社 2002-07

by G-Tools

主人公は、「ぼくの希望はエリートコースをまっしぐらにつき進むこと。中学受験突破組から、中高一貫教育をへて、一流名門大学へ進み、一部上場企業に就職。」という、中学2年生の優くんです。彼が、一人暮らしをしている祖父が呆けてしまったために、引越しをしなければならなくなったところから物語が始まります。

この本は、テーマは目新しくないし、ストーリーもどっかで見たことある感じだけど、それでも、オススメです。子供も大人も、とにかく読んでみてください。わたしは途中で、「あ、やられた」と、思いました。それしか言えません。

この本。このアイデア。子供向けを意識しすぎないで、もっと長い本にしてみて欲しかったなあ。サブキャラもそれぞれかなり魅力的だし、もっとつっこめそうな感じがする。でも、これは、ファンの欲張りってやつですね。
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