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■ 銀朱の花(アルディ編) 金蓮花
銀朱の花 秘密の約束銀朱の花 秘密の約束
金 蓮花

集英社 2004-08-31

暁の約束 ―銀朱の花暁の約束 ―銀朱の花
金 蓮花 藤井 迦耶

集英社 2004-12-25

「銀朱の花」シリーズの中で、サブタイトルの最後に「約束」という言葉ついているのが、アルディ編です。アルディは、貴族の娘に生まれましたが、左右の瞳の色が違い、額に花の形の痣があるという「聖痕の乙女」のしるしをもっていたために、男の子として育てられます。彼女が王家の跡継ぎ争いにまきこまれることを、両親が恐れたためです。アルディ自身自分を男の子だと信じており、都から遠く離れた田舎町で野山に遊ぶ日々を送っていた子供時代に、休暇をとりに訪れた第二王子、イリスと親友になってしまいます。

子供時代の2人の話も、少女趣味全開でなかなか良いのですが、後半はストーリーがもっと面白くなります。「聖痕の乙女」が選ぶのは真の王であるはずですが、アルディが選んだのはイリスなのです。そして、アルディはもちろん、イリスも、皇太子である兄と仲がよく、深く尊敬しており、自分が王になりたいなどとはまったく思っていないのです。さて、どうするか?運命を切り開くのは、もちろん、アルディです。

今のところ、典型的シンデレラストーリーだった「エンジュ編」の、逆を行っている感じです。このシリーズの主人公のアルディは、最初の主人子であった、ひたすら耐えるエンジュとは違い、積極的で、攻撃的で、行動力のかたまりのような女の子。アルディは、エンジュとは別の方向で、とても魅力的なヒロインです。

ただ、まだ謎がたくさん残っていますし、アルディ&イリスのカップルは見足りない気がするので、このシリーズはまだ、ひょっこり続編が出そうな気もしますね。
| か行(金蓮花) | 00:03 | - | - |
■ 銀朱の花(クラウディア編)金蓮花
銀朱の花―深い森の城銀朱の花―深い森の城
金 蓮花

集英社 2005-12-22

銀朱の花―丘の上の城銀朱の花―丘の上の城
金 蓮花

集英社 2006-03-31

「銀朱の花」シリーズの中で、サブタイトルの最後に「城」という言葉ついているのが、クラウディア編です。クラウディアは、左右の瞳の色が違い、額に花の形の痣があるという「聖痕の乙女」のしるしを持って生まれたために、幼い頃に、王子の婚約者と定められ、領地を与えられ、わがまま放題に育てられました。両親も姉も、彼女の言うなりです。

そんな彼女が、立派に王太子妃となるまでの物語。王太子オーリとは、タイミングが悪かったり、たくさんの誤解があったりして、2人の気持ちはすれ違うばかり。しかも、オーリの初恋の人が、クラウディアの姉、セイラであったことをクラウディアは知ってしまい、関係はますます悪化します。

とても聖女とは思えないクラウディアのキャラクターは、このシリーズでは異色。王子の間の悪さや横暴な振る舞いも、異色。このシリーズは、「聖痕の乙女」がどうとかいうファンタジーの部分より、恋に恋する少女のためのラブストーリーとして楽しめました。

もう少し続きを読みたい気がするのですが、どうやら、これで終わりのようですね。
| か行(金蓮花) | 00:29 | - | - |
■ 銀朱の花(レティシア編) 金蓮花
銀朱の花 楽園の歌銀朱の花 楽園の歌
金 蓮花 藤井 迦耶

集英社 2005-04-01

銀朱の花―祝福の歌銀朱の花―祝福の歌
金 蓮花

集英社 2005-07-29

「銀朱の花」シリーズの中で、サブタイトルの最後に「歌」という言葉ついているのが、レティシア編です。レティシアは病気や怪我を癒すことの出来る歌声を持つ少女。幼い頃から修道院で育ち、生涯、修道女として神に仕えることを決めています。修道院の外には出た事がない、本物の世間知らずで、信じられないくらい真面目です。

左右の瞳の色が違い、額に花の形の痣があるという「聖痕の乙女」のしるしがあるのですが、修道院には鏡がないため、本人はそのことを知りません。しかし彼女は「聖痕の乙女」であったために、ある日侵入者に誘拐され、都に連れて行かれることになります。

レティシア自身はひたすら真面目ないい子で、魅力的な主人公とは程遠いのですが、王家とその周辺の人々の人間模様が、切ないシリーズでした。悪役は、第一王子のジュエルという人なのですが、この王子様、とにかく陰険で嫌なやつです。最初は悪人に見えた、乳姉妹のアニスや、弟王子が、どんどん可哀相に見えてきます。

レティシア編は綺麗に終っているので、もう続編は出ないんじゃないかな・・・。と、思って感想をUP!
| か行(金蓮花) | 00:33 | - | - |
■ 銀朱の花(エンジュ編) 金蓮花
銀朱の花銀朱の花
金 蓮花

集英社 2003-12

空の青 森の緑―銀朱の花〈2〉空の青 森の緑―銀朱の花〈2〉
金 蓮花

集英社 2004-03

銀朱の花 夢が訪れる銀朱の花 夢が訪れる
金 蓮花

集英社 2005-11-01

両親を流行り病で亡くした14歳のエンジュ。彼女は叔母の家に引き取られ、召使のようにこき使われています。意地悪な従妹もいたりして、本当にシンデレラそのまま。村の人々も誰一人、エンジュに同情してはくれません。なぜならそれはエンジュが、左右の瞳の色が違い、額には赤い花の形の痣がある、という異形の持ち主だったからです。

それを気味悪がられ、虐げられてきたエンジュですが、実はそれが「聖痕の乙女」のしるしであることがわかります。エンジュはあれよあれよと言う間に都に迎えられ、貴族のお屋敷で貴婦人となるべく教育を受け、何も知らされないまま、即位したばかりの王様と結婚式をあげるはめに・・・。

というわけで、びっくりするほど型どおりのシンデレラ・ストーリーです。でも、結婚してめでたしめでたし、で、終ってはいません。奥手で真面目なエンジュの性格せいか、はたまた「白馬の王子様」であるはずなのに、不器用で口下手でいじめっ子にしか見えないカウルのせいか、本3冊分、しっかり苦労しています。でも、基本的には、読んでいるほうが照れて照れてしょうがない、激甘悶絶ラブストーリー。王様と王妃様は、おのろけ全開バカップルになってしまっています。

でも、女性なら下は小学生から上は視力のある限り、たまにはこういうお話もいいよね、と、思うんじゃないかな。愛あるシンデレラ・ストーリーは、乙女の永遠の憧れですよね。ミステリィとSFを偏愛し、連続殺人犯の動機を探ったり、人類滅亡を回避できそうになかったりする小説ばかり読んでいる私でさえ、たまにはこの種の物に手が出ます。

内容はしっかり「コバルト」ですが、金蓮花さんは文章が綺麗だし、心情描写も上手いし、読みやすいです。でも、一般文芸に移ってはこないだろうなあ。本当に「異世界ファンタジー×ラブストーリー」がお好きなんだと思います。あとがきなどから伝わってきます。



1話完結でないシリーズものは、完結した時に感想を書こう。と、思っているんですけど・・・。金蓮花さんのシリーズは、どこからどこまでを1つのシリーズだと思えばいいのか、よくわからない。

というわけで、最小単位のまとまりで、感想を書いてしまうことにしました。いくらなんでもエンジュ編は、これで終わりだと思うんですけど・・・違うかな?考えが甘いかな?またいつかひょっこりあらわれるのかもしれません。
| か行(金蓮花) | 11:06 | - | - |
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