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■ あねのねちゃん 梶尾真治
あねのねちゃんあねのねちゃん
梶尾 真治

新潮社 2007-12

他の人には見えないけど、自分には見える。玲香にもそんな経験がある。孤独で寂しかった幼い日、遊び相手だった「あねのねちゃん」。今はそれが想像の産物だと分かるが、当時は唯一の友達だった。ところが、失恋を切っ掛けに、OLになった玲香の前に、再び「あねのねちゃん」が現れた。ファンタジックに展開するあなたの友達の物語。
ファンタジーだけどホラーでもある、でも心温まる癒しの物語。ホラーっぽい部分が意外と大きい部分を占めているのが、エンターテイメント性を高めていると思いました。そうじゃなかったら、こういう話って、あいたたって感じになりがちな気がします。心温まる、というより、暗く重く、になっちゃいますよね。この本は、いい感じのバランスで、好きでした。

これ、映画化希望です!マニアックな監督さんに、ぶっとんだ演出で、映像化してもらいたいなあ。
| か行(梶尾真治) | 11:43 | - | - |
穂足のチカラ 梶尾真治
穂足(ほたる)のチカラ穂足(ほたる)のチカラ
梶尾 真治

新潮社 2008-09

えーと。かなり分量のある作品で、長さだけみると大作!力作!って感じだったんですけど…。

あの、これは軽いノリでさらっと流す本ですよね?まじめに読むと突っ込みどころがありすぎて疲れます(笑)。そんなバカなって。そんなわけで、私は感動したり、泣いたりはできなかったんですけど、これは好みの問題だと思います。こういう本を好きな人は、大好きだと思う。

梶尾さんは、はまる時はめっちゃはまるんだけど、はずれるとはずれるなあ。あくまでも個人的な好みの問題としてですが。
| か行(梶尾真治) | 11:35 | - | - |
▲ アイスマン。ゆれる 梶尾真治
アイスマン。ゆれるアイスマン。ゆれる
梶尾真治

光文社 2008-03-20

ネタバレあり!

「月下氷人」という四字熟語があり、男女の仲をとりもつ人の事を言うそうです。「氷人」=アイスマン、というわけで、この本は、男女をむりやり相思相愛にできる呪文を使うことのできる、知乃という30代の女性が主人公です。知乃は、病気の母親との2人暮らしで、そのため恋愛や結婚を諦めています。

知乃とその友人たちが、それぞれに個性的で魅力的な30代の独身OLで、恋愛に対してそれぞれの考え方を持っていて、海外ドラマの中のガールズトークシーンを見ているようで楽しかったです。深刻な問題を抱えていたり、真剣に悩んでいたりするのだけど、妙に綺麗というか、生々しすぎないので、読みやすかったです。これ、女性の作家さんが描いたらそうとうドロドロしてくるストーリーだと思うんだけど、梶尾作品はそうはならない。

まあ、その分インパクトは薄いのですが、梶尾さんの場合はそこがいいんでしょうね。無駄に精神力を消費させられない、どんな時でも安心して読める作家さんの1人です。

物語が進むにつれて、知乃は、その能力を使うと自分の身体が重いダメージを受けることを知ります。また、親友の鮎美と共に、高校時代に思いを寄せていた東村くんと再会し、いつの間にか三角関係に陥ってしまいます。何も知らない鮎美から、自分と東村を相思相愛にするよう呪文を使って欲しいと頼まれた知乃は、どう動くのか?知乃は幸せになれるのか?

ネタバレしますが、ラストはご都合主義的すぎる出来すぎたハッピーエンドです。インパクトは薄いのですが、まあ、梶尾作品はそこがいいんでしょうね。
| か行(梶尾真治) | 06:52 | - | - |
▲ つばき、時跳び 梶尾真治
つばき、時跳びつばき、時跳び
梶尾 真治

平凡社 2006-10-19

主人公は新人の時代小説作家、井納惇。新作は幕末の熊本を舞台に、長岡監物とその幼馴染の物語を描くつもりでいます。その取材もかねて井納は、祖父母の残した熊本郊外の「百椿庵」に移り住みます。「百椿庵」には昔から、女にしか見えない幽霊がいる、という噂がありました。

この幽霊が実は、幕末に実在したつばきという名の女性で、井納はタイムトラベルしてきたつばきと恋に落ち、次は井納が幕末にとんで愛をはぐくみ、そして・・・というタイムトラベル・ラブ・ロマンス。

ああ、またか。という感想に、どうしてもなってしまいます。タイトルからして「梶尾さんのいつものやつ」ということはわかっていたし、その、いつものやつが、私は好きなのですが、やっぱり新鮮味がないなあと、思ってしまいました。タイムトラベル小説としては、細かいディティールまで定番どおりで、どこかで読んだような本でした。たとえ、いつものやつであっても、味付けの部分に読み応えがあれば、新鮮味があって楽しめたと思うんですけどちょっと薄かったです。

そして2人のロマンスは、十分な長さがあるにもかかわらず、なぜかエピソードが少なくて、描写が足りない感じがしました。ふたりがここまで強く愛し合うようになっていく感情の動きが、ちっともつたわってこないので、2人の驚きにも、喜びにも、時の流れという強い障害に引き離される苦しみにも、あんまり感情移入できませんでした。

それに、幕末という時代も、熊本という土地も、長岡監物という歴史上の人物も、物語の中で役割が少なくてもったいないです。もっと時代考証をしっかりして、そういった部分でも楽しめる本であれば良かったのに、と、思います。ロマンス重視にしたために、こうなったのだとは思いますが・・・。

というわけで、全体的になんとなく物足りない印象の本でした。私にとっては、可もなく付加もなく、といったところです。タイムトラベル小説を、今までにあまり読んでいない人は、楽しめると思います。後味が良いので、オススメできます。
| か行(梶尾真治) | 13:21 | - | - |
▲ 時の“風”に吹かれて 梶尾真治
時の猊瓩某瓩れて時の猊瓩某瓩れて
梶尾 真治

光文社 2006-06-21

バラエティにとんだSF短編集。というか、最近梶尾さんがどこかで発表した短編を寄せ集めました、というものなのがありありとわかって、まとまりのない1冊。梶尾ファンには嬉しい本だろうけれど、そうではない人にとっては、なんとなくがっかり感がある。コンセプトなど特にない、ごく普通の短編集で、悪くはないけど、特に良くもなかった。ひとつひとつの短編にも、特にものすごく好きだ!というものはなかった。でも別に嫌いでもないし、レベルが低くもない本でした。

△ 時の“風”に吹かれて
梶尾真治さんお得意の、王道タイムトラベル小説。この話自体は、安心して楽しむことが出来たのだけれど、王道ものというのは、すでに似たような「名作」が数多く存在していることが多く、このジャンルにも多数の「名作」がある。それらと比べて、特に良いところや、印象的なところはなかった。

それに梶尾さんは同じテーマで似たような小説を量産しすぎた感がある。この作品も、ああ、いつもの梶尾さんのあれね、っていう感想になってしまった。「黄泉がえり」や「クロノス・ジョウンターの伝説」など、映像化されて有名になった作品も多く、既読のものを超える感動や、驚きを与えてくれるものを、まだ書けるのだろうか?と、ちょっと不安になる。最近出た、「きみがいた時間 ぼくのいく時間」を、はやく読んでみたい。

□ 時縛の人
これはギャグでもコメディでもないとは思うけれど、一種のネタ本で、まじめに読むような小説ではないのかもしれない。でも、私にはこの短編の残す、哀愁と言うか、切ない余韻が、すごく印象的だった。タイムマシンのエネルギー源のアイデアは、面白かった。

□ 紫山博士臨界超過
□ 月下の決闘
△ 鉄腕アトム メルモ因子の巻
□ ミカ
  声に出して読みたい事件
□ わが愛しの口裂け女

この5作品は、いい意味でくだらないSF。肩がこらずに楽しめた。

△ その路地へ曲がって
自分を捨てていった母親を、子供の頃に見かけた路地。何度探しても見つからなかったその場所を、大人になってから見つけてしまい、母親との蜜月が始まります。その路地を出れば現実の世界へ戻れるのですが・・・。ちょっと教訓的なような気がしないでもない短編。

  再会
なんだか最近多い気がする、タイムカプセル掘り出し物。タイムカプセルを埋めるのが、流行した時代から、それだけの時がたったんだなあと、なんだか、感慨深い。タイムカプセルを埋めるのが流行ったのって「つくば万博」の後くらいだよねー。なつかしい。

残念ながら私は、埋めたことがありません。
| か行(梶尾真治) | 14:41 | - | - |
● 新編 クロノス・ジョウンターの伝説 梶尾真治 
4257790539新編クロノス・ジョウンターの伝説
梶尾 真治
朝日ソノラマ 2005-07

by G-Tools

ネタバレあり!

再読。でも、読んだ時期を考えて、昔読んだのは「新編」じゃなかったはず。でもまあ、収められている本編3つは、一緒なので、再読ですよね。昔読んだ版についていたはずの「外伝」の記憶は、私には、いっさい残ってないし・・・。

クロノス・ジョウンターは、人間を過去へ飛び込ませる、いわゆるタイムマシーンです。しかし、過去へ飛び込んだ人間は、時間軸が本来持っている性質に従って、未来へはじき返されてしまいます。だから、ほんの短い時間しか、過去にとどまる事はできません。しかも、はじき返される先は「現在」ではありません。遠い過去にさかのぼった分だけ、遠い未来にはじき返される事になってしまうのです。

こんな制約・・・というか欠点のあるタイムマシーンを、それでも使いたい、と、願う人が主人公になった3つの短編が収められています。

・吸原和彦の軌跡
爆発事故で死んだ、愛する少女の命を救いたい。そう考えてクロノス・ジョウンターを使う吸原和彦ですが、滞在時間が短すぎて、一度のタイムトラベルでは彼女を逃がす事が出来ず、何度もタイムトラベルを繰り返す事になります。その結果、最後のタイムトラベルの後で主人公が送り返される「未来」は五千年後です。知っている人が誰もいない、様子のまったくわからない世界。もちろん少女もとっくに死んでいます。それでも彼は、タイムトラベルを繰り返します。切ない短編でした。

・布川輝良の軌跡
布川輝良の場合は、過去に自分を固定する装置を腕にはめて行ったため、過去に4日間滞在することができました。そして、その間に、彼は運命的な出会いを経験し、過去に生きる女性と愛し合うようになるのです。共にすごす事の出来る時間は、たった4日間だけです。彼と彼女の人生は・・・?

・鈴谷樹里の軌跡
治療法のない難病で死んだ初恋の人を救いたい。医者になった樹里は、その難病を治す事が出来る新薬を持って、彼を救うため過去へ飛びます。すごく、後味のいい、素敵なラストです。

全体として、ベタベタのラブストーリーなんだけど、好きでした。けっこう感動的!

でも・・・これを昨年公開された、映画「この胸いっぱいの愛を」の原作、というのは無理があるよねー。せいぜい原案といったところです。映画のノベライズを、梶尾さんが書く気になったのも、もっともかと思います。

舞台化したキャラメルの「クロノス」のほうはどうなんだろう?見に行っておきたいところです・・・。
| か行(梶尾真治) | 13:53 | - | - |
■ 未来のおもいで 梶尾真治
4334737676未来(あした)のおもいで
梶尾 真治
光文社 2004-10

by G-Tools

未来と書いて、“あした”と読む。タイトルが素敵ですよねー。

時空を超えて出会った男女の恋愛を描くファンタジー。世間と隔絶したような、白鳥山の洞で、共に雨宿りをした美しい女性に心をひかれた浩一は、その女性・沙穂流が忘れていった手帳から、彼女が未来の人間である事に気がつきます。

彼女の両親が震災で亡くなった事を聞き、彼にとっての「未来」である、震災による災難から、彼女の両親を救おうとする浩一。過去のニュースから浩一が山で遭難死した事を知り、彼を救おうとする沙穂流。2人の思惑は成功するのか?そして、2人は再び出会えるのか?

全体として梶尾さんらしい、のひと言。梶尾さんが好きな人は、好きだと思います。ただ、短いですね。「長編ファンタジー」と書いてあるのは嘘。これで本一冊にしようなんて…編集さん無理しすぎ。短編集の中のひとつ程度の長さしかありません。短編にしては長いかもしれないけど…中篇、ですね。
| か行(梶尾真治) | 23:54 | - | - |
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